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橋本良亮side
山田から電話が来て悲しそうな顔をするA。
そんな姿を見ると心が痛む。
Aの悲しそうな顔を見てるのが辛くて
「ビールかワイン飲む?」と尋ねた。
『ワイン飲む!』
立ち上りキッチンへ行くとついてくるA。
まるでしっぽ振ってついてくる犬のよう。
「別に着いてこなくてもいいのに。」
『いいじゃん!良亮にくっついてたいの!』
「じゃあ俺のこと好きになってよ。」
なんて常談ぽく言う。
『それは考えとく…。』
またこの返事。
そしてまた悲しそうな顔をする。
俺ならこんな顔させないのに…。
「なに考えてるの?」
そう言って頭の上に手を置いた。
『別に考え事してないよ。』
ワイングラスを2つ持ってリビングに戻って行く。
そのあとを着いて戻りAの隣に座ってワインをグラスにいれた。
「Aと一緒に呑むの初めてだよね?」
『そうだね!言っておくけどめちゃくちゃ弱いから!
ちゃんと面倒見てね!』
「うん。」
本当に○Aは弱かった。
すぐに酔っ払ってダル絡み。そして勝手に俺の膝に頭を乗せて寝始めた。
Aを俺の寝室に運びベットに寝かせてリビングの電気を消しに行くとAのスマホが鳴った。
ディスプレイには【山田涼介】電話に出た。
山田「もしもし?A?」
「Aならワイン呑んで酔っ払って寝てるよ。」
山田「はっしー??」
「だったらなに??」
山田「一緒にいるの?」
「じゃあ寝るからおやすみ」
一方的に電話を切った。
この日以降何回も山田からの電話にAが悲しそうにしているのを見た。
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作者名:197561549 | 作成日時:2017年11月3日 10時