溜め込み禁止! ページ30
走って付いたのは屋上
でも、そこは鍵がかかっていて
「やっぱり鍵かかってるかー!よし、しかたない」
そう言ってポケットから適当にヘアピンを取り出す
衣更「おま!まさか!!」
「いいから!」
チャリという音がして、鍵が開く
「はい!あいた!早く入って真緒!」
ぐいっと半ば無理矢理おしこむ
衣更「いやいやこれはまずいだろ?!」
「やばいのは真緒もでしょ?かおに出てるよ?」
眉間にシワよってる!と眉間をつまめば彼はハッとした
衣更「え、そ、そんなことないぞ?!」
「目が泳いでる。なにか悩んでるのかなぁって思ったから連れてきちゃった」
、
、
、
side衣更
驚いた
フワフワしてて可愛い子
そう思って油断してた
彼は困ったように笑って俺に問うてきた
俺は悩んでいるとかじゃない
確かに悩んでいる
でも、それをこの子にいうわけには
「...別に理由は聞かないよ、迷ってて悩んでても、決めるのは真緒自身だもん。
言いたくないなら言わなきゃいい
でも真緒のこと心配になったから、少しでも気が晴れたらいいなって思ってここに来ただけだし」
衣更「へ?」
「あんまり抱え過ぎると、ぱーんってパンクしちゃうから
たまに何も考えないでボーッとしたり
思いっきりわがまましたり、甘えたりしたらすっきりするよ」
ぼくもそうだもん!なんて笑う彼は本当に優しいと思った
俺を心配してくれて、でも俺がいうか悩んでいるのを察してるんだと思った
でもなんか不思議だ
この子なら俺のことわかってくれるんじゃないかと思った
だから俺は口を開いた
衣更「........あのさ、未来は生徒会に反旗を翻すTRICKSTARと、生徒会にいる俺はずるいっておもうか?」
「え?」
衣更「昨日あった朔間零先輩わかるか?」
「うん、わかる」
衣更「その先輩に忠告されてさ、どっちか選ばないとならないって
そんなの分かってるんだけどさ」
思わずことばに詰まれば彼はこちらを見て
「どっちも大切なの?」
衣更「え........?」
「真緒にとって、どっちも大切な場所なの?」
真っ直ぐな瞳で言われた言葉に目を逸らせなくなる
「........はっきりいうけども、よくわかんない
どっちかとれって言われても、答えは決まってるんだけど、うまくできないって言うか」
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作者名:ゆめの | 作成日時:2016年9月26日 22時