未来でも、見に行こうか。-藤北- (ページ10)

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「…なぁ。神様。」

「なんや～。」

「……俺らの姿って…」

「見えへんよ。僕、神様やけど、影薄いから(笑)」

「…そっか(笑)」

　
やっぱりそうだよな…。

俺には見えてるのに

皆には、死にかけの俺しか、見えないんだ。

　

「でも、何回も言うけど…」

「わかってる。わかってるんだけど、さ…」

　

向かい合え。

神様は、何度も言った。

おっさん臭くて、何か、親しみのある神様が

その時だけは、煌々としたオーラをにじませて、言うんだ。

　

　

「…怖いか？」

「……うん。怖くないって言ったら、嘘になる。」

　

だってさ。

メンバーが向かい合ってるのは

眠りこくってる俺で。

俺が向かい合うのは、

他でもなく、メンバー自身で。

なんだろ、そこにギャップを感じちゃって…………

怖気づいてるんだ、きっと。