未来でも、見に行こうか。-藤北- (ページ42)

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膨らんでいく

疑問は消えないまま

お開きの時間になった。

　

「じゃあ～、そろそろ…」

「うん(笑)そだね。俺ら以外皆潰れてるし(笑)」

「北山が帰ってきた！って、テンション上がってたんだよ。」

　

潰れてる4人を

支える年上の3人。

　

皆、「ミツおかえり～♪」って

はしゃいでたから……

ったく、あんまり飲むな！って言ったのに。

「…じゃあ、俺、ニカと千賀送って帰るわ。太輔、ミツと玉と宮田頼んだ。」

「わかった。」

「え、横尾さん、藤ヶ谷、酒…」

「飲んでない(笑)どうせこうなるって思ってたから(笑)」

「あ～…なんかごめんな？」

「気にすんなって。北山の復帰祝いなんだから(笑)」

ほんと、横尾さんも藤ヶ谷も…

年下なのに、しっかりしてるなぁ…

　

「じゃ、ミツ。また明日。」

　

横尾さんの車が先に出発して

続いて俺たちも、出発する。

　

「玉ぁ………逃げないでぇ………」

「うわぁぁ！鼻がっ、鼻がっ………！！」

「……こいつら、寝言……」

「なんか、面白いな(笑)」

　

終始、宮田と玉の変な寝言が

静かな車内に響いてて(笑)

　

それを聞いて、

藤ヶ谷の隣で笑ってられるのが

嬉しかった。

　

藤ヶ谷とは大した話はしなかったけど

「まぁ…帰ってきてくれて、よかったよ。」

って、

ぼそっと言ってくれたから

叫んじゃいそうになった(笑)

　

「藤ヶ谷、ありがと。」

「別にいいよ。北山の復帰祝い、楽しかったし。」

「そっか(笑)」

「…じゃあ、しっかり寝て、明日から一緒に頑張ろ。」

「ふふっ(笑)藤ヶ谷、やっさし～(笑)」

「わっ、笑うなよっ！！じゃあな。俺、こいつら送っていくから。」

「うん。じゃ、また明日～。」

藤ヶ谷の車を見送って

いつもの家に戻る。

…感覚的には、3週間ぶり。

でも実際は半年と3週間、なんだよなぁ…。

　

なんか不思議な気分。

　

鍵を開けるにも

あれ、右回りだっけ。左回りだっけ。って

かなりおろおろしてしまった。

　

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