SEVEN COLORS-藤北- (ページ1)

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as red as a beet ページ1

「アハハっ(笑)北山、真っ赤(笑)」

「笑うな！！お前のせいだろっ！」

　

ひーひー言いながら笑ってる、

俺の恋人・藤ヶ谷。

ついさっき、

急に抱きしめられて

「好きだよ」と、耳元で囁かれて…。

　

こういう雰囲気に慣れない俺は

自分でもわかるぐらいに、真っ赤になってしまった。

「はぁ～(笑)ほんっと、北山面白いわ～」

「だからっ、お前のせいだろ！」

「よちよち～(笑)可愛い可愛い北山くん♪」

「っ…！お、俺は可愛くないっ！」

「また赤くなった～(笑)」なんて、

店内のレトロな雰囲気に合わず

ケタケタ笑う藤ヶ谷なんて、

ほんとに、嫌い。

　

　

「うわっ！何？どしたの？」

俺が急に抱き着いて、

驚く藤ヶ谷。

　

見下してばっかり。

それでいて、めちゃくちゃ鈍感。

嫉妬しちゃう。

だから、大っ嫌い。

嫌い。

…嫌い、だけど………

「……………嫌い。」

「え(笑)？この体勢で言われても……」

「俺、藤ヶ谷のこと、大っ嫌い。」

「…北山。俺は、」

「でも、好き。」

「ふふっ(笑)知ってる。」

　

素直じゃない俺に、

優しくキスしてくれる藤ヶ谷は、大好き。

　

滅多に、言わないけど。

　

お客さんにも人気で

笑顔が輝いてる、そんな藤ヶ谷も、

俺をからかってくるところも、ほんとは…

　

「嫌いだけど、好き。」

「“嫌い”は余計だけどね(笑)まぁ、うん。ありがと(笑)」

　

照れたような、困ったような顔をする藤ヶ谷を

絶対他の人に渡したくない！って思ったのは

ずーっと、秘密にしておこうと思います。