41◇チクチクからドキドキ◇ ページ41
「男が下の名前で呼ぶのなんて、理由はひとつだろ」
「そうなの？」
「“特別”ってことだろ。例えば好きとか、今まで櫻井って呼ばれてたのに、Aって呼ばれたらどう思う？」
「ドキドキしちゃう…だって、慣れないんだもん…潤に呼ばれても何ともないのに…」
「ふーん、まぁ潤は昔から呼んでるからね…でも、潤が他の女を呼び捨てしてたらどうなのよ？」
「うーん、嫌とかはないけど…でもこの間、初めて聞いた…クラスの女の子のこと名前で呼んでた…」
「そっか…まぁ、お年頃だし？潤に好きな子が出来てもおかしくないよ」
お兄は意外としっかり答えてくれた
いざってときは、やっぱ頼りになる…
結局、次の日は
生田君に、呼ばないで。って言えなくて
金曜日に、やんわり伝えた
そしたら
「じゃぁ、みんなの前では呼ばないようにするね」
って返ってきた…
一応、伝わったって事にしておこう
休みの間、部活もなくて
考えることといったら
お兄が言ってた理論でいうと
生田君は私の事を特別って思っているの？
潤はこの間、呼んでた“遥”って人が特別なの？
結局、答えなんか出なくて
潤に聞いてみよう！
って迎えた月曜日
お母さんからお弁当を受け取って
家を出ると、もう潤が待っていた
「潤、おはよ」
『はよ。どした？』
「えっ？」
『なんか、聞きたそうな顔してるから』
そいえば…潤はいつだって
私の表情だけで気づいてくれる…
「あっ…あのね、潤にとって私は特別？」
『な、に…急に…』
「昨日、お兄に色々聞いたの。この間、潤は下の名前で呼ぶのは、私だけって言ったけど…違うよね？」
『えっ？Aしかいないけど…』
「ウソだぁ〜、だって“遥”って呼んでたもん…」
自分から切り出しといて
胸がチクチクする…
こんなこと初めて…
『あぁ、あれはね…俺のクラス、“大野”って名字の人が3人いてさ、仕方なくみんな下の名前で呼んでるんだよ。ごめん、心配させて』
潤は全然悪くないのに
私が勝手に、イジけてただけなのに
ごめん、って言って
頭をポンポンってしてくれた
さっき、チクチクしてたところが
今度はドキドキ、熱くなる
どうした…私の心臓…
松潤が色々、話してくれてるのに
上の空で…
「A、おはよー！」
なっちゃんに声をかけられて
いつもの待ち合わせ場所に着いたことに気づいた
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二葉（ふたば）(プロフ) - ゆかりさん» 読んでいただき、ありがとうございます(^^) (2018年7月20日 18時) (
レス) id: 90e6df2236 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - ニノしようちゃんの潤君愛してる (2018年7月15日 6時) (レス) id: 008d99490d (このIDを非表示/違反報告)
二葉（ふたば）(プロフ) - はるさん» はる様！早速ありがとうございます(^^)彼の方が好き好きだと、いつも以上に応援したくなっちゃいますよね(。-∀-)まだまだ、始まったばかりですので、これからの展開もお楽しみに！ (2018年7月7日 20時) (レス) id: 90e6df2236 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 二葉さん新作ありがとうございます！なんだか可愛い二人…男の子の方が好き好きなお話好きです！（好きが多い）これからどうなるのかとっても楽しみです！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: b3c5b647ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二葉(ふたば) | 作成日時：2018年7月4日 23時
