遠回りの恋

恋・21 ページ21

なぜ…




こんなことに…




「かんぱーい！！」



カチン☆



「うめぇ！！さっきの居酒屋より美味いな！お前の料理」



みっくん、また頬パンパンだよ… 可愛いけど。


でも、美味しいって言ってくれるのは嬉しい。



「でも、初めて入ったわ… 意外と広いんだな」


「あ、こっちは 何？」



玉ちゃんが後ろの扉を指さした。



「そこは… 」


「寝室」



そう、寝室… って！！



「何でガヤ知ってんの？」


「ん？寝たもん、そこで」



ぎゃーーーーー！！！



「寝た！？Aと！？」


「うん、な？」



『 な？ 』… じゃなーーーい！！



「誤解を生むようなこと言わないで！！藤ヶ谷君が勝手に入って来たんでしょう！！」


「「勝手に入ったーー！？」」



うぎゃーー！！！



今度は私が余計なこと言ったーーー！！



「だって すげぇ寒くてさ、風邪ひきそうだったんだ」


「高野、あったかそうだったからさ」



サラッと言うなーー！！



「じゃあ、やっちゃったんだ？」


「なんだよ、言えよなぁ！！」



カッチーン…



「誰がするもんですか！！そんな関係じゃありません！！」


「俺はそんな関係になりたかったのになぁ〜… 」



なっ！？



「ひゅ〜… 太輔 言うね〜♪」


「えろガヤっすからね〜、きゃ〜！えっちぃ〜！！」



この…



バカども… からかって〜〜！！



「私は全然なりたくありません！そんな女じゃないです！」



ギロッと藤ヶ谷君を睨んだ。


玉ちゃんとみっくんは目だけがきょろきょろ。


大人しく、私と藤ヶ谷君を交互に見ていた。



「そ… そう言うことは、その… 彼女としてください。私を巻き込まないで」


「彼女なんかいない、何度言わせんの？」



ツーンとそっぽを向きながら言った。



よく言うわ…



「利香ちゃん 来てたくせに！！」


「ええええ！？あの女来たの！？」



みっくんが大声を出した。



「来てたもんね〜！私、腕組んでんの見たんだから！」



知ってんだから！！



「ガヤ、まだあの女と切れてなかったの？」


「切れてませーーん！嘘言わないでくださーい！彼女でーーす！！」



ふんだ！！



もう 飲んでやる！！



「バカ、もうやめとけって… 明日、仕事だろうが」


「うるさい！！私の勝手でしょう！！」



ガルルルと威嚇。




藤ヶ谷君が大きく溜め息をついた。




もう！溜め息をつきたいのは こっちよ！！




振り回されて！もう嫌！！

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