▶マッドスマイル (ページ17)

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笑顔が16こページ17

添加物は味を占め、その後何度もAに書類を押し付けた。その度にAは怒ることなくニコニコと仕事を請け負っていた。

夜遅いがトントンの所へ書類を出しに行く。トントンのことを考えると、あまり夜に出したくはないのだが、期限が今日なので仕方がない。
扉をノックし入ると、昼間よりは低くなっている書類の山……というよりも丘？の中心にトントンが座っていた。

『夜遅くにごめんな？期限今日やったから……』

そう言ってトントンに書類を手渡しすると、ペラペラとトントンが内容を確認する。

tn「ここ最近添加物さんの書類をなんでAが書いてるん？一応提出者は添加物さんになってるけど、これお前が書いてるやろ。見たらそのくらい分かる」

眉間に皺を寄せて尋ねてくるトントン。

『添加物ちゃんがな？書類仕事は苦手なんやって。んで、自分のキャパを超えてるって。やから笑顔になれへん言うからさー』

tn「添加物さんには書類は簡単なモノしか任してない。あと、キャパ超えるどころかアイツ全部お前に押し付けてるんやぞ」

トントンの声が少し低くなる。それもそうだろ、Aが良いように使われているのだから。しかし当の本人はそんなことは気にしてないようで、Aはケロッと言葉を続ける。

『キャパはその人次第やからね、私が決めつけられへんよ。あと全部持ってきてるのは知ってたで。でも問題はそこじゃないんよなぁ。あの子な、私の前では全然笑ってくれへんねん。笑ってほしいやん？』

その言葉にトントンは項垂れる。

『どうしたんトントン？あ、そうや。提出ついでにここの書類も手伝おうと思ってな？パパッと終わらせよー！』

笑顔で肩をグルグルと回すAに、トントンはお願いしますと言うしかできなかった。