▶マッドスマイル (ページ15)

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笑顔が14こページ15

ak「そうだったんですね！今日も一般兵の子の変化にも気づいて、声をかけて相談に乗っておられたんです。いつもそのような感じなんですか？」

可愛らしく首をこてんと傾げ、上目遣いで尋ねてみる。

sha「すぐに声かけてくれるなぁ。大先生とかは書類も手伝ってもらったりしてるなぁ！」

ut「ちょっとだけやし！いっつもちゃうし！」

シャオロンが煽るように言うと、大先生は口を尖らせる。
添加物は可愛らしく笑うが、その笑顔とは裏腹に腹の中では黒い塊が蠢いていた。

◆ ◆ ◆

全距離部隊に来て3日目。街のパトロールや基地警備は、戦闘部隊であれば所属部隊関係なく行う共通の職務である。幹部でも街のパトロールはすることはあるが、基地警備では異常はないか各ポイントを巡回することが仕事となる。今日は幹部としての一部の仕事を教えることとなった。
Aと添加物は街へ赴くグループを見送ると、警備ポイントを巡回していく。
巡回途中では、Aは気軽に兵士達に声をかけ、時には少し雑談を交えることもあった。各ポイントでは警備している兵は午前と午後で日誌を記入しなくてはならない。Aは巡回時に異常なしと書かれた日誌も見て回った。
午前の巡回を終えるとAは添加物を連れて自室へもどる。

『巡回とかパトロールの報告を受けるから、それを幹部が書類にまとめてトントンに提出するっていう流れやな』

ak「Aさんは書類作成は自室でするタイプですか？」

『幹部室でする人もいるけど、私は部屋の方がなんか捗るねん、やから自分の部屋でするなぁ。幹部は書類仕事も多いから、自分がやりやすい環境を見つけておくのもいいかもね』

Aはパソコンに見本がてら報告書を打ち込む。その後昼休憩し午後も巡回し、夕方には街のパトロールしてきた兵士より報告書を預かった。

『パトロール後に上がってきた報告書を元に、私たちはトントンへの報告書をまとめる感じやな。いけそう？』

ak「私書類関係が苦手で……でも頑張ってみます！」

そんな添加物にAは「分からんかったら言って」と言葉をかけた。

それ以降も特に何も起こることはなく、Aの元でのローテーションは終了した。