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キッチンへ向かおうとすると、おやつを貰えると思ったのか、チャイちゃんが勝利の膝から飛び下りて私の足元に着いてきた。
その様子に、ビスくんも嬉しそうに走ってくる。チャイちゃんより重い足音がかわいいなぁと思いながらビスくんを見ると、カーペットに走ってきた道を示す濡れた跡。
……濡れた跡？？
「……勝利ーーっ！？」
「うわ、ビス！？」
思わず叫ぶと、勝利が慌てたように立ち上がった。ビスくんははしゃいだ様子でソファへと戻って行き、その道にもおしっこの跡は続く。
「雑巾取ってきます！」
「ビス！ じっとして！？」
洗面所に駆け込んで雑巾を数枚掴む。勝利はローテーブルに置いていたウェットティッシュを数枚取り出すとアワアワとカーペットを拭いていた。
「こらー。ビスダメでしょ？」
濡らした雑巾とウェットティッシュでカーペットを拭いていたら、ソファに深々と座っている聡くんがほわほわとそう言った。
「聡……」
その様子に、勝利が呆れたような表情で聡くんの方を見た。それでも怒らないところ、そして聡くんの動じなさから、10年の付き合いを感じる。
「これは洗うしかないですね」
「とりあえず剥がすかぁ」
四角いパズルみたいにはめ込まれているカーペットを剥がしていく。お風呂場でお湯に漬けて、地道に洗っていくしかない。
ビスくんは聡くんの膝の上で嬉しそうにこちらを見ている。あの顔を見たら許せてしまうんだから、ワンちゃんってずるい。ちなみにチャイちゃんは、ビスくんの暴走にすっかり怖がり勝利に引っ付いていた。
カーペットをお風呂場に持って行ったあと、勝利が買ってきてくれていたアイスを３人で食べる。冷たくて甘くて、美味しい。「美味しい〜」と聡くんが薄い唇をきゅう、とあげているのを見て、勝利も嬉しそうに口元を緩ませていた。
・
アイスを食べ終えると、聡くんがそろそろ帰ろうとジャケットに手を伸ばした。気付けば夜も遅くなっていて、「明日も仕事だからね！」と聡くんが笑う。
「はぁ〜楽しかった！ ご飯も美味しかったし、勝利とAちゃんありがとうね！」
「私こそ楽しかったです！」
「あとビスがごめんね！？ 皆に会えて嬉しかったみたいで」
ごめんね勝利！ 聡くんがそう謝ると、勝利が「別に良いけどさぁ……」と満更でもなさそうに唇を尖らせた。
世話焼きというかなんというか、勝利は随分聡くんに甘いみたいだ。
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ハル(プロフ) - あかねこさん» ありがとうございます(*'▽'*)読んでくださるの嬉しいです！頑張ります〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年1月4日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - あ〜〜続きが気になりすぎる！更新頑張って下さい！待ってます。絶対読みます〜♪ (2020年12月29日 11時) (レス) id: 14cacb4dbc (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 駿さん» なんて嬉しいお言葉……！ありがとうございます(*'▽'*)これからもきゅんをお届け出来るように頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年12月28日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - セクゾの小説でこんなにきゅんきゅんしたの初めてです（；＿；）更新楽しみにしてます！ (2020年12月28日 17時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 真緒さん» コメントありがとうございます(*'▽'*)好きと言っていただけるのとても嬉しいです…！これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2020年12月18日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
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