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薬を飲み、再びソファに沈み込んだ勝利がぐったりと目を閉じる。「ごめん、寝る……」と呟いた勝利におやすみなさいと返事をして、大事な事を思い出した。
「勝利、勝利。明日はお仕事ありますか？」
「明日は、９時から……」
唸るように返事をした勝利が、また目を開ける。
「休んだほうが良いんじゃないですか……？ 一晩じゃ治らないですよ」
「いや、休めないから、行く……」
「休むべきです。聡くんと同じ職場ですよね、LINEしておきますから、」
「行く。寝たら治るから、８時に起こして。聡くんにもマリウスにも言わないで」
ローテーブルに置いていた私のスマホに手を伸ばすと、起き上がった勝利が勢いよく手首を掴んだ。拒否を示すようにぐっと力が込められて痛い。辛そうな表情なのに、有無を言わせない力強い目で勝利が私を見つめる。
「俺が休んだら色んな人に迷惑が掛かる。今が踏ん張りどきだから……」
「勝利！」
ふっと手の力が弱くなったと思ったら、勝利の身体がぐらりと揺れた。慌てて支えると、「……ごめん」と小さな声が耳元で聞こえた。
「とりあえず寝てください」
「ん……」
今度こそソファに寝た勝利が目を閉じる。しばらくして、すぅ、と静かな寝息が聞こえてきて、思わず息を吐いた。
少し前から今日までの勝利の生活を見ていて、いつか倒れるんじゃないかと密かに考えてはいた。特に今は季節の変わり目だし、風邪を引きやすい時期だ。体調を崩してもおかしくない。
とはいえ、玄関に入った瞬間気を失い、座っているのにふらついてしまうような高熱で明日の朝から仕事に行かせて大丈夫だとは思えない。夜中のうちに上がりきれば朝には下がっているかもしれないけど、それでも普段通りに動くには辛いんじゃないだろうか。
ローテーブルの上のスマホを手に取る。言わないでくれと言われたけれど、はい分かりましたと黙っていられなかった。なんだかんだで勝利に返事はしていないし、せめて聡くんには伝えておくべきだと思う。
頭の中で色々な言い訳を並べながら、最近よく連絡をとる聡くんのトークを開いた。『勝利が高熱を出しました』と送ればすぐに既読がついて、画面が着信画面に変わる。
「もしもし」
『もしもしAちゃん！？ 勝利が熱出したって、ホント！？」
「本当です……玄関で倒れて、薬飲んでもらって今は寝てます」
『うそ……俺、今から行くね？』
プツッ、と電話が切れた。
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ハル(プロフ) - あかねこさん» ありがとうございます(*'▽'*)読んでくださるの嬉しいです！頑張ります〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年1月4日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - あ〜〜続きが気になりすぎる！更新頑張って下さい！待ってます。絶対読みます〜♪ (2020年12月29日 11時) (レス) id: 14cacb4dbc (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 駿さん» なんて嬉しいお言葉……！ありがとうございます(*'▽'*)これからもきゅんをお届け出来るように頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年12月28日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - セクゾの小説でこんなにきゅんきゅんしたの初めてです（；＿；）更新楽しみにしてます！ (2020年12月28日 17時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 真緒さん» コメントありがとうございます(*'▽'*)好きと言っていただけるのとても嬉しいです…！これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2020年12月18日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
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