▽ ページ14
「はーいそれでは、カンパーイ」
「「カンパーイ！」」
掛け声と共に、カチャンとグラスがぶつかる音。
カシスソーダを一口飲むと、シュワシュワした冷たい炭酸が喉を通り抜けた。
「飲み会久しぶりだね」
「ねえ」
隣に座る藍花が、そう笑って唐揚げを頬張る。
「そういやさ、A元々の部屋はどうしてるの？」
「たまに掃除しに帰ったりしてるよ」
「そうなんだ。住んでないのに解約しないの？」
「んー、家に置いてる家具移動させるの大変だし……」
今は勝利の家にお世話になっているお陰で生活費を払わなくて良いから、元の家の家賃は払えている。
「元々年明けから就職先の近くに引っ越そうと思ってたから、それに向けてちょっとずつ片付けようかなって」
「ふぅん？ じゃあ今の家も出るの？」
「……どうしようか」
敢えて考えないようにしていたことを、藍花がズバッと訊いてくる。
思わず聞き返せば「知らねーよ」と言われてしまい、エヘヘと笑うことしか出来ない。
「なになに、何の話？」
「そういえばAちゃん、ストーカーどうなったの？」
藍花と話していたら、向かいに座る社員さん達がビールを片手に尋ねてきた。『ストーカー』という単語のせいか、一気に注目が集まる。
恥ずかしいし複雑だしで、あんまり言いたくないんだけどなぁ。とはいえ、変に噂だけが独り歩きするのも避けたい。
えぇと、と一言目を探していると、「コイツ、元カレにストーカーされてたんすよ」と暴露されてしまった。
「えぇっ！？」
「ちょ、もー……なんで言うの？」
声と共に隣に座ってきた山田くんを睨んでも、彼は気にした様子なくビールを飲む。向かいのテーブルには、目をまん丸にした社員さん達。
こうなったら仕方ない。話せる範囲ならいいか、と口を開く。
「向こうの浮気で別れたんですけど、やっぱりヨリを戻せないかって言われて」
「向こうが悪いのに最悪ですよね？」
思い出しても気持ち悪い、と藍花が顔を顰める。社員さん達もあちゃあ、って表情でうんうん頷いていた。
「バイト終わりにも来たことがあって」
「え！？」
「その時は、たまたま出てきた山田くんに助けてもらったんですよね」
そう言って隣を見れば、調子に乗ってドヤ顔の山田くん。社員さん達も「やるやん！」なんて煽てている。
「彼氏役ですよ彼氏役！」
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ハル(プロフ) - あかねこさん» ありがとうございます(*'▽'*)読んでくださるの嬉しいです！頑張ります〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年1月4日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - あ〜〜続きが気になりすぎる！更新頑張って下さい！待ってます。絶対読みます〜♪ (2020年12月29日 11時) (レス) id: 14cacb4dbc (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 駿さん» なんて嬉しいお言葉……！ありがとうございます(*'▽'*)これからもきゅんをお届け出来るように頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年12月28日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - セクゾの小説でこんなにきゅんきゅんしたの初めてです（；＿；）更新楽しみにしてます！ (2020年12月28日 17時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 真緒さん» コメントありがとうございます(*'▽'*)好きと言っていただけるのとても嬉しいです…！これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2020年12月18日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
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