濃藍【青】

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そう考えながら、テーブルの上に放置されていた手紙の山を仕分けする。


「はい。 これ保険関係のお知らせ。
こっちは捨てても大丈夫なやつ」


「お！ さすがA。 ありがとー」


「溜め込まないでたまには自分で確認しなよ」


それで納付期限すぎて慌てたこと何回もあるのに。


「いやー。 ついつい後回しにしちゃうんよね」


まったく反省していない様子のころちゃん。


今の彼女はこういうことしてくれない人なのかな。


「そういえば、今日二人でご飯行っても大丈夫なの？
彼女に誤解されない？」


「ああ。 別れたから大丈夫」


「はぁ？ もう別れたの？」


「もうって言わないでよ」


そう言いながらころちゃんは、私の前に例の合鍵を差し出してきた。


「というわけで、よろしく」


今日呼び出されたのはこのためだったのか。


呆れて思わずため息が出る。


確か二ヶ月も経っていなくない？


「いい加減、ハウスキーパーさんとか雇いなよ。
私も暇じゃないんだし」


「でもAにやってもらうのがいいんよね。
モノの位置とか洗濯物の畳み方とか慣れてるから」


「……だったら私を彼女にしてよ」


「ん？ なんか言った？」


「なんでもない！ それより何食べに行く？」


思わず漏れた本音を隠すように、私はひときわ大きな声を出した。


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