【REBORN】もしも。2【獄寺隼人成り代わり】 (ページ36)

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八十一話ページ36

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『……ベル、どういうことかな』

「ししっ、ちょっとくらい寄り道したっていいだろ」

『…本当に知らないぞ』

ベルは僕のいないときもこの調子なのだろうか。
だとしたらスクアーロに合掌してしまう。

12時間半程の空の旅を終えベルと合流した僕は、ベルに連れられなぜかカフェを訪れていた。
僕が成田から直行便を使って来たミラノ･マルペンサ空港からほど近い場所である。

「ここ、穴場なんだぜ。客はほぼ地元のやつだし、静かだから、Aも落ち着けるだろ？ちなみにオススメはショートケーキ」

『なんだぜ、とかいっているけど、誰情報？』

「そこらへんのゴロツキ♪」

『なるほど。これはスクアーロの説教が長くなるな』

僕が戻ってくる前からいろいろとやらかしているようだ。
ベルの性格から考えて、恐らく使ったゴロツキを生かしておくことはしていないだろうし。

まあいいじゃん、とドアを開けて中に入っていくベル。

そう広くない店内には三人の男女とマスターがいるだけだった。
空港からそう遠くはないのに、やけに人が少ない。

注文をして奥の席につき、カウンター近くに座っていた男二人が勘定に立ち上がったとき、その理由が分かった。

『ベル…ここってまさか、裏御用達の店なわけ』

「そーだぜ。軽い幻覚かかってっから、オレらなら見えるけど、一般人は勘のいいやつ位しか来ねぇよ。
にしても、よく気付いたな」

『足音一つしないんだ。そりゃ気付くさ。………どうも』

同じく音を立てずに置かれた水の入ったグラスに口をつける。

一口飲んでからベルに訊いた。

『で？こんなところで、君はなんの話がしたいの』

「…べっつにー？ししっ、普通にAと話したかっただけだぜ」

いつものように綺麗な歯を見せ笑ったベルに「嘘つけ」と言ってから、僕は指を一本立てた。

『僕があててやろうか？君の用件を』