【REBORN】もしも。2【獄寺隼人成り代わり】 (ページ35)

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八十話ページ35

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－三日後－

気圧の変化で痛くなった耳を直しながら降り立ったイタリア。

『なんだか久しぶりだな…』

まだここを離れて二ヶ月弱しか経っていないはずなのに、ひどく懐かしく思えた。

さて、と。まずはヴァリアーアジトにいかないと。

搭乗口から離れて空港の外に向かった。

＊＊＊

「A！」

『！ベル!?』

空港を出ると、行き交う人の並みの中、見覚えあるティアラが見えた気がした。

見間違いかと思って振り返ってみると、そのティアラがどんどん僕の方へ近づいてきた。

もしかして…と思って僕もそっちに足を進めると、案の定ベルで、すごい勢いで抱き付かれた。

『なん、で、ここにいるの？』

「早くAに会いたかったから」

『…スクアーロに怒られてもしらないよ。っていうか苦しいから、離れてくれ』

「ししっ、やーだね」

『…はぁ、せめて力をもう少し緩めてくれ』

「……わぁったよ」

渋々といった様子で離れたベル。

「じゃあ、こうな♪」

代わりに手を繋いできた。

『ああ、こうだね』

さり気無く恋人繋ぎと言われる繋ぎ方をしてきたためぱしっと手を払って普通の繋ぎ方に変えた。

…鈍感系主人公であったとしても、これでベルの好意に気付かないわけがないと思う(五十話参照)。

まだはっきり好きと言われて無いからいいものの、言われてしまったらどうしようと、たまに考える。

今の関係が壊れてしまわないか？僕はベルが好きなのか？周りはどう思うのか？その好意はずっと続くのか？

いつも答えが出ないと分かっていながら、グルグルと同じことを問うことを繰り返している。

そして、次第にベルの好意が怖くなってきて、考えるのを止める。

いつも、冗談とか、友達としてとかって理由をつけて、ベルの好意を流すんだ。

「…？A、どーしたんだ？」

『あ、ああ、何でもない』

ねぇ、ベル。

僕はまだ、君と友達でありたいよ。

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