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十六、 ページ16
しばらくは、その日本丸であったことや審神者会議の結果をまとめてあったりなどありふれたことが書いてあった。
が、突然、日記の字はたどたどしく、焦って書いたものになった。
『どうしよう。私は、かみさまに対してとんでもない無礼をしてしまった。しょう動的に、一期に想いを伝えてしまった。思えば、私はあの日出会った時から、彼のことを大そう気に入っていた。近侍にしたのも、それが元で……彼は、困った顔をして、私の頭をなでた。でも、でも、どうしたらいいんだろう』
「……なあ歌仙」
「なんだい」
「これ、相当な手記のようだが、なんできみの部屋にほったらかしにされていたんだ」
「主は前、ここに部屋を構えていただろう？その時に置いていってしまったんじゃないか？」
「……ああ、一期が破壊された時か」
「部屋を変えるほど、か……まあ、これはもしもの話だけれど、」
「やめろ歌仙、きみのこういう色恋の話は洒落にならん。前の主が前の主だろう」
「別に前の主が大層独占欲が強かったからと言って、僕はそうでもないさ」
「そういうところが怖いんだ！……読むぞ」
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作者名：ひな丸 | 作成日時：2016年6月6日 22時
