朝顔に包まれて【一期一振】 (ページ12)

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十二、ページ12

「おや、一期じゃないか。昨日は疲れていたな。いや、今も疲れているな」
「……本当です」
「一期は大変な立場にいるな。大包平なら楽しむかもしれないが……」
「いったい大包平殿は何者なんですか？」
「大包平は大包平以上でも、以下でもない」
「そう……ですか……」

2日後。
やたらと最近非番の日が多い気がする。
何故だろう……

「まあ、細かいことは気にするな。茶でも飲め」
「……いただきます」

最近やたらと誰かに何かを勧められている。
それだけ自分が悩んでいるのを悟られているのだろうか。
鶯丸殿や鶴丸殿はともかく、弟にまで悟られるなんて……
ぐっ、となんともいえない気持ちになって茶をぐい、と飲んだ。

「！！あ、つ、」
「そんなに急がないでも茶は冷めないぞ。ゆっくり飲め」
「……」

大人しくちびちびと飲む。
鶯丸殿はそんな私を見てから再び茶をすすった。