文月の出会い【刀剣乱舞】 (ページ8)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:717 hit

捌、ページ8

「……よし。それで、私がさにわ……になったのは分かった」
「はい。付喪神である私たちは一時的に貴女に使えて歴史修正主義者を倒すように命令されたのです」
「うんうん」
「少し前に、歴史修正主義者を全員倒し終わったと連絡が来まして。そしたら私たちが住んでいる本丸にも貴女にも用がなくなったのです」
「うん」
「そして貴女は審神者としての力を失い、私たちも元の刀に戻る……はずでした」
「はずってことは」
「貴女が力を失った今でもなお、私たちは生きているのです。体には血が流れ、時間が経てば腹がすき、そんな体のままなのです」

……不可解、だ。
私が審神者だったことも。審神者としての力を失ったことも。
そして、彼らが刀の姿に戻らないのも。
何故？そして、私はその間の記憶がまったくない。
……記憶喪失？
一期さんと会った覚えなんてない。でもどこか懐かしい感じがする。
……それでも、まだ違和感を感じる。
彼の姿は、こうじゃない。と思う。

「……少し、待っていてください」
「はい」