37.開発室は今日も爆発する ページ40
ちゅどーーん!!
穏やかな時間が流れる我々城の一角で爆発音が響く。
「あれ、どこか構造間違えたかな……?」
Aはそう呟いたあと、またかーと笑ったり怒ったりしている部下達を無視して、インカムに声をかける。
「ごめんトンさん、暴発したー。今回は修理いりそう。」
Aの耳にため息が聞こえた。
新人達の歓迎会も終わりしばらく。
Aは本格的に開発局長としての仕事を始め、平和に過ごしていた。
もっとも平和というのは彼女にとっての話で、彼女が来てから開発室や開発局長室およびその周辺区域の破損率はあがっている。言うまでもなく彼女の開発研究による被害である。
しかし同時に彼女の技術は確かで、武器にせよ機械にせよ短期間で城内のものは大幅にアップデートされていた。特に銃は鬱の遠距離部隊に好評だ。
また、ロボロも仕事が楽になったと言っていた。彼の仕事は専門性が高い上にセキュリティの観点上から少数で回さざるを得ないため、多少専門は違えど機械に詳しいAが手伝うことでだいぶ負担が減ったようだ。
グルッペンをはじめとする他のたくさんのメンバーも彼女の作るもの一つ一つに目を輝かせていた。
書記長室でAとの会話、そして修理の手配も無事に終えたトントンは思う。
なんや変なヤツを引き入れてしもたなぁ。
武器にしても機械にしても情報管理にしても技術は申し分ない。
書記長室の隅にはAが作ってくれたマッサージ機がある。これもすごいものだと思う。初めて使った時は気持ちよすぎてよく分からないうちに寝てしまった。
書類仕事も優秀だ。字が汚いのが玉に瑕だが、ミスもなければ遅れることもない。
一方で、生活力はほぼ皆無のようだし、なにより、ぼんぼん爆発させる。
いろいろ極端やねん、愚痴にも似たそんな思いを呟きながら、トントンは仕事の続き……の前にちょっとだけ、マッサージ機に座った。
一方で爆発跡地には、爆発させたことに怒る副開発局長と怪我するかもしれない無茶をしたことに怒るしんぺい神、2人の前で正座で説教を受ける開発局長の姿があった。今日はいないが、ここに暇な幹部が冷やかしにくることも珍しくはない。
すっかりお馴染みの光景になったなぁとは、周りの局員たちの総意である。
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やっとタイトルが回収できたぜ。
別にここで終わるとかそういうのではないです。見切り発車だしそんなもん。
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ツネキ - お話のつなぎ方、お上手ですね…。いいな…。私の場合、文章を書こうとしても話がコロコロと変わってしまって…。それプラス話の繋ぎ方がどうにも下手くそで、へんな文章が出来上がってしまうんですよね…。尊敬です…!! (2020年3月11日 5時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
こは(プロフ) - 雪兎さん» 雪兎様、応援とご心配ありがとうございます。全然無理はしていないので大丈夫ですよ!拙い作品ではございますが、これからも楽しんでもらえると幸いです*^^* (2019年12月5日 23時) (レス) id: ce808de654 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - いつもいつもお疲れ様です。これからも頑張って下さいね!応援してます!あっ、無理は禁物ですからね!お体に気をつけて下さいね? (2019年12月5日 20時) (レス) id: 2fbdad1c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こは | 作成日時:2019年11月23日 20時