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怖かった。お母さんの目が。
それを黙って見てるお姉ちゃんの目が。
ボクは……黙って言う通りにするしかなかった。
それからは時間も、曜日も関係なかった。
かわいい服がたくさんあるお部屋にずっといた。
お母さんとお姉ちゃんが帰って来たら、
着せ替え人形のように着ては脱いでを繰り返す。
唯一の救いはボクがお腹が空きすぎて
倒れそうになるとご飯を食べさせてくれることだった。
お姉ちゃんに聞かれた。
『侑李はこんなにかわいい服を着れて嬉しくないの？』
って。
ボクは、お母さんに言われた通り、
何も言わずにただほほえんでいた。
本当のことを言っていいなら、嫌だ。
でも、言っちゃダメだから。
ボクはお人形さんだから。
何も言わずに、ただ笑顔でいるだけなんだから。
貼り付けられた笑顔だけで過ごしてきた。
そんなボクはいつからか、話し方すら忘れてしまっていた。
お姉ちゃんに何度かお願いされた。
『今日ぐらいは声をきかせてよ』
でも、言葉がわからなかった。
だから、またほほえんだ。
そんなボクの生活にも、変化は訪れた。
自分でも忘れかけていたが、ボクはれっきとした男の子だ。
だから、声変わりや身長の伸びは別として、
肩幅も徐々に広くなってくるし、
喉仏だって出てくる。
お母さんはそれが気に食わなかったみたい。
『侑李、あなたは女の子なのよ。
男の子みたいな成長の仕方はやめてちょうだい』
ヒステリックに言われたけど、ボクにはどうしようもないことだった。
お母さんは喉を隠すように、
首まで覆う暑苦しい服を出してくるようになった。
肩が広がってくると、今度は体のラインを隠すような
ボワっとした服が多くなった。
暑くて重い。そんな服に嫌気がさしてきた。
それでも、笑顔だけは完璧だった。
ボクが、お母さんとお姉ちゃんから解放されたのは、
何の変哲もない、とある春の日のことだった。
いつもと同じく、新しい服に袖を通して、
写真を撮られる。
そんな中、急にピンポーンと音がした。
お姉ちゃんが見に行く。
バタバタバタと大きな音を立てて戻ってきたお姉ちゃんは、焦ってるみたいだった。
『お、お母さん！どうしよう、役所の人が……』
お母さんはお姉ちゃんにボクを任せて、出ていった。
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るち(プロフ) - よしりんさん» もし、今日解除されなかったら上げ直しするので、夕方までお待ちください（笑） (2019年8月7日 7時) (
レス) id: f268181383 (このIDを非表示/違反報告)
よしりん(プロフ) - るちさん» 気をつけてもなるときよくありますよね笑笑 はーい、自分も気をつけなくちゃ、！ (2019年8月7日 0時) (レス) id: a57dd735da (このIDを非表示/違反報告)
るち(プロフ) - よしりんさん» なるべく気をつけるようにはしてたんですけど……やらかしちゃいましたね（笑）まぁ以後気をつけます（笑） (2019年8月6日 20時) (レス) id: f268181383 (このIDを非表示/違反報告)
よしりん(プロフ) - るちさん» あぁ、あるあるですよね笑 自分もBのL作ろうとしたらフラグ立っちゃって更新できない状況になっちゃいました…笑 今は無事？更新出来てるんですけどね、！ (2019年8月6日 19時) (レス) id: a57dd735da (このIDを非表示/違反報告)
るち(プロフ) - よしりんさん» ごめんなさい！なんか強制フラグたてられました……今解除申請中なんで、明日の午後にまた試して見てください (2019年8月6日 18時) (レス) id: f268181383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るち | 作成日時：2019年7月17日 16時
