本音 ページ14
口の中でもごもごとさせて
考えた
したいこと･･･
お母様の言うことが、今までの
僕のしたかったものなのか？
でも、でも、！
お母様はーー
「ローズハート」
ハッとして意識が戻った
慌ててアルアジームの方を向くと
アルアジームは僕の胸元を指さしていた
視線を下ろして自分の胸元を見る
ｯｯ！！？
胸ポケットに指してある
魔法石が、ブロットに染まりかけていたのだ
なんで…？
赤い魔法石はもやがかかっているかのように
黒く濁っていた
「お前が、お前の母親に言われたことを
こなした結果だ」
アルアジームは眉を少し寄せながら
そう言った
僕は魔法石に向かってやり場のない
怒りをぶつける
どうしてｯ！？僕は完璧なはずなんだ！
早く真っ赤な元の色に戻れ！！！！
今にも泣きそうな気分だった
今までのすべてをこの黒いもやに
否定されたきがした
「このままの生活を続ければ、
ローズハート。お前はオーバーブロットを
引き起こすぞ」
脳が揺さぶられる気分だった
肺にうまく呼吸ができず、空気が
入らなくて苦しい
「じゃあ、どうすればｯ！」
「自分のしたいことをすればいい」
そんなことが許されるわけないじゃないか！
僕のしたいことは、僕のしたいことは
お母様のルールに反してしまう！
だからｯ
「じゃあオーバーブロットしたいのか？」
「したくないに決まっているだろう？！」
音を立てて立ち上がり
顔を真っ赤にさせてアルアジームに怒鳴りつける
瞬間に彼の冷たい瞳と目があった
深い深い赤い瞳
スッと力が抜けたように
ベンチに座り込んだ
何をしているのだろう
と、なぜか冷静になる
静かになった僕の頬にアルアジームは自分の手を
当てた
撫でるかのような仕草に
徐々に心に落ち着きを取り戻した
そうすると自然と口が動き出す
魔法にでもかかったようだった
「僕の好きな食べ物はイチゴのタルトなんだ」
一回口を開けば止まらない
「友達と下らない話をして笑いあいたいし、
一日中遊び回ってみたい。
度がすぎたルールなんて、別に守らなくても
いいと思うし、
テストで100点を取ったらほめてもらいたい」
ずっと内に隠していた本音が
ポロポロと溢れてくる
「ママと、、誕生日にタルトを食べたい」
小さい頃から叶わないだろうと
諦めていた願い事･･･
一度でいいから、ママとーーーー
全てを言い終わると彼は
「そうか」
と言いながら頷いた
自分の思いを
聞いてもらえたからなのか
とても心が軽くなった気がした
とても心地が良かった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 658人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年10月28日 15時) (
レス) @page19 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
楼零(プロフ) - いつもとても楽しく読ませて頂いております。成り代わり等は苦手でしたがこの作品はとても見やすく楽しいです。これからも作者様のスピードで更新頑張ってください。 (2020年10月31日 21時) (レス) id: 1eefcd7535 (このIDを非表示/違反報告)
望月 - 3番お願いします！！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: 22a2fe6d6b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 2番読みたいです…！！いつも楽しく読ませて頂いています！更新頑張って下さい！！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e7463c2392 (このIDを非表示/違反報告)
綿菓子 - アンケートは１希望です！ (2020年10月8日 16時) (レス) id: 80159fc2f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：he | 作成日時：2020年8月29日 16時
