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Aside
『ジンー？入るよー？』
ドアを開ければジンは椅子に座ったまま私の方すら見なかった。
『で、どうかしたの？』
「そこに座れ」
『あ、うん』
ジンが座る椅子の目の前にあるふわふわのソファーに腰かければただでさえ冷たいジンの瞳が私を見つめる。
「.......最近、バーボンの動きが怪しい。」
『バーボン？具体的には？』
「組織の仕事を任せてない筈なのにやたら傷が多い。安室透はただの喫茶店員だろ？」
『まあ確かに。でも彼、喫茶店員と毛利小五郎の弟子の探偵だから怪我もするんじゃない？』
「.......バーボンを庇うのか」
『庇う訳じゃなくて失った時には私たちにとって痛手だからよ。バーボンは優秀だから。』
まだジンは納得したような顔はしなかった。
そう、バーボンを失ったら私たち“公安”にとっては痛手だ。
「バーボンを監視しろ」
『わかった。任務のときにいろいろ聞き出したり出来るようにできるだけバーボンと組ませてね。』
「あぁ」
何となく緊張した空間が途切れてはぁ、と溜息つきながらソファーの背もたれに寄りかかる。
「おい」
『なに？』
「お前はどうやって最後を迎えたいんだ？」
『え？何言ってんの？私幻覚聴こえるほど飲んだっけ？』
「.......俺は、」
真剣な顔で私を見つめるジンはどうやら嘘をついている訳ではないようだ。
「1番愛したやつに会って最後を迎えたい」
『へー、いいじゃんそれ。私もその方がいい。きらいな人に会って最後を迎えるのはやだなぁ』
そして私はふと思った。
『でもジンはまず愛するやつを見つけなきゃね。それまで死なないでよ？』
「.......あぁ」
ジンは吸っていた煙草の煙をゆっくりと吐いた。
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夜空 -Night Sky-(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (2020年6月8日 10時) (
レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 108話に誤字がありました。「芋ずる式」ではなく、「芋づる式」です。 (2019年8月3日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コハル | 作成日時：2019年7月13日 20時
