オトコギライ《桃》

#キライ ページ1

小瀧side








きっかけは、些細なことやった。







小「…しげ、そんなタオル持っとったっけ？」






重「…ああ、これな。神ちゃんに借りてん。」








2年に進級してすぐの出来事。






同じクラスには中学からの同級生のしげと、去年も一緒やった流星がおった。





しげと流星もすぐ仲良くなって、ほとんどの時間は3人でおる。

















小「神ちゃん？誰それ。」






しげの鞄から出てきた、珍しく綺麗に畳まれたタオルについて問えば、聞き慣れへん名前。











重「去年クラス一緒やってん。今年は隣やねんけどな。
ちょっと今返してくるわ！」











藤「え、俺も行く。神ちゃんさん見てみたい。」







さっきまでスマホ触っとった流星が突然言い出す。



お前話聞いとったんかい。







重「おー、小瀧は？待っとるか？」






小「……じゃ、俺も行こかな。可愛ええ子おったらLINE交換したいし♡」





藤「ほんま飽きひんなぁ……。女子といてそんな楽しいん？」






小「え、やって可愛ええ子は関わって損しないやん？」







重「流星、こいつちょっと俺らと脳みその仕組みがちゃうねん。ほっとき。」







小「嫉妬は見苦しいで！！！！」







重「へぇへぇ。」

















運命の出会いまで、あと数分。










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