オトコギライ《桃》

#キライ ページ2

小瀧side





重「あ、鈴木さん。神ちゃんおる？」







ドアの近くにいた人に神ちゃんとやらを呼んでもらってる間、俺と流星は教室を覗く。











神「…しげか！どした？」







下の方から聞こえた声に目を向ければ、派手な髪色をしたおそらく神ちゃんさん。









重「これ！タオル返しに来てん！遅くなってごめんなぁ？」




神「全然遅ないよ！わざわざ洗濯までありがとぉ。

……そっちの人は？友達？」






重「あー、そやねん。ほれ、挨拶しろや！」







藤「藤井流星。しげと同じクラスやねん。」




小「俺は小瀧望、しげは中学一緒やってん！」







神「へぇ……あ、俺は神山智洋、いいます！

しげが言うとるみたいに、神ちゃんって呼ばれとります！」









明るい髪色とゴリゴリのピアスしとるから、もっと荒れてんのか思ったけど全然そうやなかったみたい。




話し方といい、表情といい、ええ人なんやろなって思った。

























話してみたら想像通りのええ人で、打ち解けるのに時間はかからんかった。
















ふと、こっちに近づいてきた1人の女子。















小「え、めっちゃ可愛ええ。」






高校入って、それなりの人数と付き合ってきたけど、その子は桁違いやった。





逆になんで今まで気づかんかったんやろってぐらい。

















軽く巻かれとる黒い髪。


それとは反対に雪のように真っ白な肌。



大きな二重の目に長いまつ毛。




血色のいいふっくらとした唇。

















ほんまに見惚れることなんてあるんや、なんて考えとった時。









神「あれ、Aどっか行くん？」











神ちゃんがその子に話しかけた。










え、もしかしてそういう関係？







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