９川上さんと…？ ページ9
泣き止んだこぐまちゃんを抱えて、扉を開けば―ずっと寒い廊下で待っていたのだろうか―警察の方はすぐ目の前にいて。これがスライドドアでよかったなぁ、なんてついつい思ってしまった。
「……泣き止みました？」
恐る恐る様子を窺ってくる警察の方に少し不信感を覚えながらも、言葉を返す。
「泣きつかれて寝てしまったみたいです。長い間、こんなに寒い廊下で待たせてしまってすみません」
赤くなっている耳をみながら伝えれば、いえいえ……とまたまた怪しさ満点の表情をする。
お互いに席について促されるまま、今に至る経緯を話した。
終始、眉をしかめて聞いていた警察の方に、疑問が沸々と浮かび上がってくる。
「あの……」
「はい」
「こｇ……あー、彼女とはお知り合いか何かですか？」
「えぇっと……」
一瞬泳いだ眼を見逃しはしなかった。……これは、知っている眼だ。
俺は間合いを詰めるように、身を乗り出す。
「何かあったんですか？」
我ながら、もっと他にも言い方があっただろうに……と呆れる質問力。
それでも、相手には効果抜群だったようで、バツが悪そうな顔をして、目を伏せた。
「……彼女は、森川さんは。３年前に私が保護した子なんです―――」
ぽつりぽつりと涙をゆっくりと流すペースで話出した警察の方。
その話は、俺が考えていたものよりも壮絶で、刺激的過ぎる現実。そして、それを生き抜いていた独りの少女の話。
ざっくりと纏めるとするならば、３年ほど前、複雑すぎる家庭環境の中で、父親から虐＿待を受けていたこぐまちゃんを保護し、施設へと送った、その橋渡しをしたのが、この、今俺の目の前にいる警察官で。当時、その施設は、どんな子供でも受け入れてくれるといって巷では定評のある施設だったらしく、そこに送ったのだそうだ。だけど、蓋を開けてみればそこは、どんな悪評のある施設よりも環境の悪い所だったのだ。施設の卒業生などから訴えを聴くものの、証拠がないということで警察は今まで捜査ができなかったのだそう。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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