４川上さんと…？ ページ4
「お兄さん、バカなの？」
返ってきた言葉は、予想以上の辛辣な言葉だった。
「バカやのうて、アホな」
「あんまり変わらないじゃん」
「それより、来るんか？来ないんか？」
「拒否権は？」
「あるんやとしたら、それはハウスへ帰るってことやな」
「それは嫌」
「じゃあ、俺んちに来い」
「……わかった」
渋々という風に少女は頷いた。
家に来い、とは言ったものの、俺一人でこの状況をどうにかできる手立てはないので、もちろん家には連れて行くつもりはない。代わりに、オフィスに連れて帰ろうとは思っている。
「お待たせしました。炒飯とオレンジジュース、コーヒーでございます。ご注文は以上でよろしいでしょうか」
ひょっこりと顔を出した店員の言葉に頷き、料理を受け取る。
炒飯とオレンジジュースを彼女の前に置けば、眉間に皺をよせ、露骨に嫌そうな顔をした。
「嫌いなもんあったら、残してええから」
「―――がう」
「え？」
「ちがう。こんな料理、みたことない」
これは、なに？
熊の一声で目を丸くする。そして、彼女の放った言葉を思い返した。
みたことない、そう彼女は言ったのだ。
「これは、炒飯って言うて、ご飯を炒めたものや。うまいから一口食うてみ？」
「毒、とか入ってないよね？」
「んなもん、入ってたら堪らんわ」
「そう……、じゃあいただきます」
熊を抱えたままの姿勢で、手を合わせ食べ始める。
物凄く、食べずらそう。
「熊さん持ってるんは食べずらいやろ」
「大丈夫」
「そう」
「うん」
大丈夫、そう言ったとき、彼女の表情が一変した。今にも泣きだしそうな顔をしたのだ。
でも、それは一瞬のことですぐに、何も読み取ることができない無表情へと戻った。
「……おいしい」
「よかった」
「…………お兄さんは、いつもこんなにおいしいもの食べてるの？」
「……たぶんな」
「...羨ましい」
その後は、一言も発さずに黙々と食べすすめていた。対する俺は、スマホを片手に彼女を見つめながら、伊沢さんに連絡を取る。ものの数秒で返信が来て、それをみて軽く息を吐き出した。
半分くらいまで黙々と食べすすめ、お腹いっぱいと言わんばかりに、レンゲを置き、熊を顔の前へと戻した。
「くまはね、おっきなおにいさんとおねえさんに、にがしてもらったの」
唐突に語りだした熊を見据える。ここで話を止めちゃいけない、そう悟った。
黙りこくる俺に、熊は淡々と今に至るまでを語り始めた。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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