１１川上さんと…？ ページ11
１２時をとうに過ぎた時刻。
こぐまちゃんを抱えて、俺は無事、幼女誘拐の罪から逃れ、警察公認の保護施設と化していた……とはいっても、こぐまちゃん限定である。
伊沢さんに今からオフィスに戻りますと連絡を入れて、警察署を出ようとすれば、目の前にはどしゃぶりの雨。
……え、うそやん。ありえへよ、こんなこと。
天井が切れた所から滴っている雨粒が顔に当たって、思わず顔をしかめる。
「……んぅ。……かわ、かみさん？」
「おっ、起きたんか。おはよう」
「おはよう、あめだね」
「おう」
「どーするの、キミ。このなかをはしるなんてむちゃ、しないよね」
「するかもなぁ」
「ぼくをぬらすき？」
「くまは濡らさないでね」
「はいはい、じゃあ熊さんをしっかり抱えててな」
近くのコンビニを検索し、ルートを調べれば案外近くにあるようで。
勢いよく走りだそうとした丁度その時、俺を呼び止める声が聞こえて、大きくつんのめった。
「川上さん、もしこれよろしければ……」
大股で走ってきた古和さん。彼の手には黄色いレインコート。サイズは、Ｓどころかそれよりも小さめ。
「...これ」
「森川さんに。私の娘のなんですけど、もう使わないので……預かっていただくお礼といってはなんですが...」
「...あーはい、ありがとうございます」
「いえいえ、さすがに大人用はもってはいませんが。少しでもお役に立てたなら...それでは、よろしくお願いいたします」
そういって去っていた古和さん。……あの人、強面だよなぁ。
もらった黄色いレインコートをこぐまちゃんに着せようとすれば、これはくまの。と言って、熊に着せた。
「コンビニまで走るから、着くまでに食べたいもの決めてて」
こぐまちゃんが頷いたのを確認し、できるだけこぐまちゃんが雨に濡れないようにしながら走る。走る。走る。
ようやくコンビニに着いた時にはもう全身びちょぬれで。オフィスに着替えあったかな？なんて考えながら、温かい飲み物と食べ物とレインコートを二人分買った。
店内で食べるため、温めてもらい、席につく。
「俺と同じものでよかったん？」
「たべたことないからよくわかんない」
「...そうか」
そういえばそうだった。炒飯も食べた事ないって言ってたけど、うどんもないのか。
飲み物も俺と一緒って言いだしたから、牛乳とかにしちゃったけど、さすがに牛乳は飲んだことあるよな？
うどんのスープを口に含みながら、黙々と食す彼女を見つめた。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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