揺れ動く心の狭間で ページ10
私はまた木の下にいた。
「そろそろ決まった？」
「貴女の帰る場所。」
木ノ上から嬉しそうに彼女が顔を出す。
「どこに行く？」
「クレオパトラ！？」
声は三人分。
クレオパトラ以外にも誰かがいる。
「どこを選んでも大丈夫。」
「だけどどこを選んでも、失うものはある。」
クレオパトラは続ける。
「でも人生必ず得るものもある。」
「わかってる。」
「何を選んでも正解。」
「でも選ぶのは貴女。」
クレオパトラは笑っている。
「それでも私は貴女を呼びたい。」
「うん。みんなの想いはすごく感じてるよ！」
私もそろそろちゃんと決めなきゃ。
また朝を迎える。
結局私はどっちに転んでもいいように来月からは、日雇いの仕事を探す事にした。
せっかく始めた仕事だけど、心は傾きかけている。
でもそういう時に限って、家族から連絡が入ったりする。
ラインで一言。
「ちゃんとご飯食べてる？」
それだけで私の心は揺らぐ。
ここからいなくなると言うことは今までの私を捨てると言うこと。
家族も過去も、友達さえ。
バイトが終わると慶太君が私の腕を掴んだ。
「バイト、辞めるんだって？」
「うん。せっかく教えてくれたのに続けられなくてごめんなさい。」
「僕じゃだめなの？」
そう言って私を抱きしめようとする。
私は抵抗する。
慶太君はムキになって私を押さえつけてキスをした。
「離れろ。」
静かに低い声で一言。
「ちっ。だから行かせたくねぇんだ。」
次元は私の腕を引き自分の後ろに私を隠す。
「次はねぇぞ。」
次元の『次はねぇ。』は次は命はねぇ、だ。
でも平和な世界で生きてきた慶太君には伝わらないだろう。
「いい加減、彼女を解放してください！」
「お前、お呼びじゃねぇんだよ。」
多分この二人はずっとわかり合えないんだろう。
そのまま次元に手を引かれて歩く。
「さっさと帰りてぇ。」
不貞腐れた様に早足で帰路につく。
「あの,,,ごめんね？」
私が悪いのかな？
わからないけど謝る。
次元は私を見て立ち止まると、私を抱きしめた。
「悪かねぇ。だが無防備だ。だから早く戻りてぇ。誰にも触らせたくねぇ。」
次元はそっとキスをした。
この人こんなに主張する人だったかな？
でも嬉しい,,,。
「あのね！」
私は袖をぎゅっと掴む。
次元は私の頭を撫でる。
「もう、伝えねぇまんま離れるのは嫌なんだ。後悔しねぇように生きる。」
私も後悔しないように,,,。
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リオ - うわあ〜！感謝してます！黒い羊さんは、やっぱりすごいですね(´▽｀*)私も、まず作品を創って、はやくPC手に入れて、裏ツクデビューできるように頑張ります！待っててください。また黒い羊さんの作品、楽しみにしています！ (2019年11月1日 20時) (
レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
黒い羊(プロフ) - リオさん» むしろこちらが感謝です！おかげで新しいお話ができました。応援してくれる声が一番力になります！ありがとうございます！私はリオさんのお話ができるまで待ってます！ (2019年11月1日 19時) (レス) id: e982612239 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - 胸がいっぱいです(*ﾉωﾉ)。・。 (2019年11月1日 19時) (レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - すごく良かったです！私のわがままを聴いてくださってありがとうございました！とても楽しかったです。もう (2019年11月1日 19時) (レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
黒い羊(プロフ) - リオさん» 読みづらかったり面白くなかったらごめんなさいw (2019年11月1日 15時) (レス) id: e982612239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒い羊 | 作成日時：2019年10月31日 19時
