□ . Prolog ページ1
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『 本日付けで警視庁に転属されてきました!!
大阪府警捜査二課から
男所帯でむさ苦しい空間ーーー警視庁捜査一課には似ても似つかない明るい声が響き渡る。
そんな朝から明るい彼女に、捜査一課の男たちの瞳が輝くのも無理はないだろう。
ーーーそしてそれはもちろん、捜査一課のオアシスである佐藤美和子も例外ではなく。
「 …とまあ、彼女の自己紹介通り、彼女は大阪府警から転属されてきた東雲くんだ。
確か東雲くんは、何度か警視庁で仕事をしたことがあるんだったかな? 」
『 はい!数回ですが! 』
「 もしかしたら彼女に会ったことのある人もいるかもしれんな。
じゃあ、彼女の教育係はーーー 」
「 …あ、それなら私が…!! 」
「 ーーー俺にやらせてくれよ。目暮警部 」
まず一番に名乗りを上げた佐藤美和子ーーーだったが、それを遮るように声を上げたのは、まさかの松田陣平。
あの松田がこんな役を引き受けるだなんて、この場の誰が思ったことだろう。
ーーーだがそんな松田にも、思うところはあるらしく。
「 お、おお…!それじゃあ、松田くんにお願いするとしよう…!
確か東雲くんは松田くんと同い年のはずだ。東雲くん、困ったことがあったら彼に聞くといい 」
『 はーい!!これからよろしゅうな!林田! 』
「 松田な 」
名前を早速間違えたことはともかく、松田が彼女の教育係になったということに佐藤美和子を含めた捜査一課の捜査員たちはイマイチ腑に落ちていないが
目暮がそのまま朝礼を終わらせてしまったため心にモヤを抱えたまま一日を過ごすこととなってしまった。
ところが、捜査員たちがそんなことを思っているとは露知らず、笑顔で松田の元へ駆けて行った東雲。
『 ほんまありがとうな!教育係引き受けてもろて! 』
「 別に良いんだよ。……ま、恩返しってとこだな 」
『 ?なんて? 』
「 んや、なんでもねえよ 」
東雲は聞こえていなかったようだし、なんなら覚えてもいなさそうだが、松田は何か東雲に恩がある様子。
果たしてその恩とは一体なんなのか。
ーーーそれはこれから明らかになっていくことであろう。
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Riruru(プロフ) - ミステリートレイン、緋色シリーズとかの話が読みたいです! (12月6日 11時) (レス) @page5 id: 0915f8ec75 (このIDを非表示/違反報告)
piyo1234(プロフ) - とてもおもしろいです..😢💘更新頑張ってください💪🏻 (11月19日 22時) (レス) id: b54c7f201d (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - 松田刑事は巡査部長ですね (11月10日 23時) (レス) id: a6a7dc2a47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こーさん | 作成日時:2023年11月7日 20時