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石田くんのお母様との面談を終えた黒木先生は、
講師室に戻るとすぐに先生たちに声をかけた。
黒木「皆さんに報告しておきます。
石田王羅さんにはこの桜花ゼミナールを、
退塾していただくことになりました」
佐倉「そんな…」
橘「はぁ?
ちょっと待ってくださいよ。いくらなんでも…!」
木村「しゃ…社長!」
橘先生が言い返そうとすると、社長も講師室へ。
白柳「よろしいですか?
えーお気付きになっていた方もいらっしゃると思いますが、
この上の階の5階に、
個別指導塾「ブルーミング」を開校することにしました。
来年度からのつもりでしたが、黒木先生と片岡先生の強いご希望で、
今月からプレ運営することにしました。
新規の生徒さんたちに来ていただくのも結構ですし、
桜花の方に入塾いただいても構いません」
黒木「ということで、石田王羅さんには、
上の階に行っていただくことにしました。
これは、お母様のご希望でもあります」
黒木先生はそれだけ言うと、
社長に頭を下げ、校長室の方へと向かった。
白柳「それでは、よろしくお願いします。あっ、橘先生」
橘「はい」
白柳「本年度いっぱいで…」
「社長」
白柳「失礼。
来年度からは、
あなたにブルーミングの校長をお願いしたいと思っておりまして。
非常に熱心で面倒見もいいということで、
黒木先生と片岡先生からの推薦です。
条件は、悪くはしませんよ。
もしよければ、時々上の階も気にかけておいてくださいね。では」
橘「…はい、」
放心状態の橘先生に近づき、声をかける。
「残念ながら、来年からは忙しくなりますよ、橘先生」
橘「片岡先生…!!俺…片岡先生が女神にしか見えないよ…」
「しばらくはわたしもお手伝いしますので、頑張りましょうね!」
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白柳「私は、片岡先生でもいいと思ったんですがね」
黒木「いえ、彼女はまだ桜花では1年目ですし、
他の先生の反感を買ってしまう可能性がありましたから」
白柳「本当にそれだけですか?」
黒木「…」
白柳「私は、黒木先生が片岡先生を推薦しなかった理由は、
自分の手元に置いておきたいから、だと思ったんですがね」
黒木「決してそんなことは」
白柳「そうですか」
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理音(プロフ) - ドキドキが止まりません(((;゚Д゚)))ドキドキ展開がもう好きすぎます!!これからも応援してます!! (2022年1月15日 1時) (レス) @page30 id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 寧那さん» うわぁ、嬉しい…ありがとうございます…!! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - どんぐりさん» ありがとうございます〜! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
寧那 - 何故、投票が1回しか出来ないんでしょう…!!でも、読むたんびに1番右側の星を押させてもらってます!!応援してます!! (2021年12月12日 15時) (レス) @page30 id: 8653afb737 (このIDを非表示/違反報告)
どんぐり(プロフ) - 初めまして。とても面白くて何回も読み返してます!頑張ってくださいヾ(・ε・`*) (2021年12月10日 11時) (レス) @page23 id: 8a839eaa9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2021年12月5日 23時