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前田「樹里!華鈴!」
直江「えっ、花恋!!よかった〜!」
前田「もうガッカリだったよ!
ルトワックなんてマジ大したことなくて!」
直江「さすが花恋!そうこなくっちゃ!」
前田「ほら、授業始まるよ!」
一瞬チラッと前田さんと目が合うと、
前田さんはにっこりと笑った。
黒木「今朝前田花恋さんのお母様から連絡がありました。
今日からまたよろしくお願いします、とのことでした」
佐倉「あの…どうやってあの子を説得したんですか?」
黒木「何も説得などしていません。
1番元気に泳げる池を教えてあげたまでです」
佐倉「どういうことでしょうか、」
黒木「競争を煽り、子供を追い込むルトワックのやり方は
彼女にとって必ずしも合ってない。
褒めて伸ばす桜花の方が、彼女には適している」
佐倉「だったら、なぜ先生はすぐに転塾を止めなかったんですか?」
黒木「無理に止めたところで、頭が良く自尊心が強い彼女は納得しない。
不安や苛立ちの原因を取り除くことはできなかったでしょう。
やらせてみて、気付くのを待つか、誰かを頼るのを待つか…」
佐倉「だれか…」
黒木「彼女の母親は受験生の親として理想的です。
子供の自立心を尊重し、それを最大限にサポートしていく。
ただし、相手は6年生。たかが11、2歳の子供です。
失敗や間違いを起こします。
その子が欲しいものと必要なものは必ずしも一致しない。
育つ環境を身まがえず提供していく、
大人たちがその経験から慎重に
子供たちの手を引いてやらなければならない。
助かりましたよ、貴方がタイミングを教えてくれて」
佐倉「タイミング?…タイミングって、もしかして、
先生は前田さんがここまで追い込まれるのを待ってた、と…」
黒木「はい。それが何か」
佐倉「そんな…」
黒木「私は医者でも母親でもありません。
彼女を第一志望に合格させる。
私の仕事はそれだけです」
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紅茶(プロフ) - 埜多羅さん» 大丈夫ですよ!ありがとうございます!! (2021年12月7日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - なっちゃんさん» ありがとうございます〜! (2021年12月7日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - ごめんなさいm(_ _)m💦間違えて1つ多くコメントが… (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - 毎日見に来てしまうくらいとても好きになりました(笑)これからも頑張ってください! (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - 毎日見に来てしまうくらいとても好きになりました(笑)頑張ってください! (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2021年11月25日 0時