【d!】小噺つめあわせ【短編集】 (ページ36)

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花言葉は、/kn ページ36

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部活が終わった帰りに、地元では知る人ぞ知る花屋さんの前をたまたま通りがかった。

確か大先生が彼女に花を贈る時に、この花屋さんのAという店員さんに相談に乗って貰ってると前に聞いたことがある。

ここ最近あちこちで母の日の催し物が多いと思ったら、そういえば今日は母の日やったことに気付かされた。

お世辞にも家族仲は良好とは言えへんから、こういったイベントごとは興味が無かったけど何故かふとピンク色のカーネーションが目についてしまった。

「お花、何かお探しですか？」

kn「あっ、いや何となく見てただけです！すいません！」

まさか店員さんに声を掛けられるとは思わんかったから、ひっくり返ったような声が出てしまう。

「花屋に来るのはお初めてですか？」

kn「初めてです、友達が良くここに来てるんですよ」

「あ、もしかしてそれって鬱くんのことですか？」

kn「そうです！ご存知やったんですね」

間違いない、この人が大先生が前に言っとったAさんや。

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