【d!】小噺つめあわせ【短編集】 (ページ30)

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「ところでAねーちゃん、なんでこいのぼりと五月人形なんか部屋にかざってんの？」

コネシマくんがゲームの休憩中に、疑問を投げかけられた。

「コネシマくん、今日は何の日でしょう」

kn「あ、こどもの日や…！」

「そう、当たり！正解したコネシマくんにはこれをあげるね」

コネシマくんに手渡したのは、端午の節句の定番である柏餅。

kn「やった！ありがとう！」

「あとでケーキも用意してあるからね」

コネシマくんは喜びながら柏餅を受け取って食べ始めた。

kn「でもねーちゃん、一人暮らしで子供もおらんのにこどもの日のお祝いしてんの？」

柏餅を美味しそうに食べるコネシマくんの心ない質問が刺さる。

独身・子なしで、こどもの日をお祝いをしてはいけない決まりなんてない。

「それはね、コネシマくんのために用意したんだよ」と私が答える。

するとコネシマくんは嬉しそうに、「こどもの日で祝ってもらえたのはじめてや」と言った。

まさかこんなに喜んでくれるとは思わなかった。

「私で良ければまた来年もお祝いしてあげるよ」

kn「Aねーちゃん、約束やで！」

「うん」と答えてコネシマくんと指切りげんまんをする。

コネシマくんが健やかに成長してくれるだけで、私はそれだけで嬉しいんだ。

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knさんでこどもの日でした…！
タイトルの由来は『少年よ大志を抱け』からです。

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