【d!】小噺つめあわせ【短編集】 (ページ23)

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君の「大丈夫」が大嫌い/ut ページ23

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同じクラスの女の子のAちゃんは、所謂ドジっ子というやつや。

「痛っ！」

Aちゃんはそう言いながら、何にも無いところで躓いて派手にすっ転んだ。

ut「Aちゃん、気ぃ付けや」

「大丈夫だよ。ありがとう、鬱くん」

Aちゃんに手を差し伸べて立ち上がらせると、恥ずかしそうに眉を下げながら笑うAちゃん。

Aちゃんは何にも無いところで転けるのは日常茶飯事やし、日直の時に集めたプリントをぶちまけた事もある。

授業中、現代文の先生に当てられて音読をした時には教科書は逆さにしとった。

挙げ句の果てにはこの間の家庭科の調理実習なんかでは、実習で作ったカレーが入った鍋を盛大にひっくり返してた。

僕はAちゃんが言う『大丈夫』が大っ嫌いや。

だってどこからどう見ても大丈夫には見えんから。

せやから“大丈夫か？”なんて、Aちゃんに聞きたくも無い。

「あの…鬱くん、私が何か気に触るような事したかな？」

ut「んー、別にAちゃんは“何も”してへんよ？」

笑ったフリをしながら、僕はAちゃんに答えた。

でも、何故か自然とAちゃんの姿を目で追ってしまうのは何でやろうな。

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夢主に対して、好感度低めのut先生を書きたかったので…！

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