星が瞬く夜/zm ページ1
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私は所謂、引きこもりというやつだ。
中学校はある日を境に行かなくなり、そのまま高校も進学せずにいた。
zm「A〜！一緒に外に出掛けに行こうや！」
「…やだ」
この人は近所に住んでいるお兄ちゃんで、
ゾムという愛称で親しまれている。
ゾムくんは年齢は私より6歳上で、親が仕事で居ない時にこっそり様子を見に来てくれる。
事あるごとに世話を焼いたり、外に連れ出そうとしてくれているのだ。
「ゾムくん、今日お仕事は？」
zm「今日は休みやで。有休取ってん」
日中はゲームなどをして過ごしているが、様子を見に来てくれた時にゲームの相手をしてくれるのがゾムくんだ。
ゾムくんはゲームがとても上手で、私が先に始めたゲームもいつの間にか追い越されている事が多々ある。
いつも仕事で忙しいのに一体いつゲームをしているのだろうか。
zm「えー、今日めっちゃ天気良いのに」
「やだよ。日光は極力浴びたく無いし」
私がそう言うとゾムくんは痺れを切らしたのか、部屋のカーテンを勢い良く開けた。
「ちょっと、眩しいから止めてよ」と私が抗議すると、ゾムくんは「換気や換気！」と言って続けて窓も開け始めた。
zm「何でAはそんな外に出たがらんの？」
「それは…」と私が言い淀むと、「まぁ、言いたく無いなら無理して言わんで良いけど」とゾムくんは私の頭をくしゃっと撫でた。
zm「じゃあ、夜は？夜なら人少ないし日光もないやろ？」
「…ゾムくんがそこまで言うなら」
「ほんまに！？」とゾムくんが食い気味で私に詰め寄って来る。
「本当だよ」
「じゃあ、今日の22時に迎えに行くわ。絶対約束やから、忘れんといてや！」と嬉しそうにゾムくんは帰って行ってしまった。
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