3手が届かないはずの君へ【男性声優】

推しが百六人…… ページ7

そうして斉藤さんは咳払いをしてあはは、と笑うと「ね？」なんて前置いて話し始めた。

「ま、まぁ何？抱えきれない男って言うのは声優である彼なだけであって…
人間の彼としてはどうよ？平凡な男…ではないけど…！」

「あ！そうだよ！Aちゃんいつになったら花江くんとか江口さんとか相馬とか僕を人間扱いしてくれるの！」

『いや、やっぱり憧れ推し尊敬のキーワードは抜けない…っ！！

あれ？関係ないですが西山さんって一人称僕でしたっけ？』

「いや！気分！僕の気分！！」

『気分ですか！！！』



それからギャグ要素も混ざった口論が行われ、重い雰囲気にはならず、西山さんが最終的なまとめを言うように「えっへん」と雑な咳払いをした。


「まとめると！Aちゃんは花江くんが好き！！でも幸せにする自信が無い！

花江くんはモヤモヤしてる！付き合いたい！」

「いやもう付き合えって…！！要するに相手を幸せにできればお付き合いしたいってことでしょ？」

『ま、まぁ、おこがましいですがそうですね…いや、だってあんな素敵な人…え！？』

「落ち着いて！？」

ヒッヒッフーと斉藤さんと一緒に息をして気持ちを落ち着けたあと、


「Aちゃん、家事出来るよね？」

『一応一通りは…』

「じゃああと他はあの男に任せれば全部何とかなるよ！！なんせ抱えきれない男なんだから！」

『な、なるほど…！？』

「お、幸せに出来そう？」

『全力を尽くせば何とか…？』

と、何となくまとまったのでシフォンケーキでも食べましょう。と西山さんは定員さんを呼んだ。


「このシフォンケーキを4つお願いします。」

「はい、かしこまりました。」









…あれ？私達今3人…だよね？

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