【呪術廻戦】彼女が闇堕ちする前に【五条悟】 (ページ28)

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甘え下手ページ28

五条side

「…ごちそうさまでした」

食べ終わってから1回

レジ前で1回

お店出てからたった今、1回

ご飯を食べ終え
計3回も不安そうにお礼を言ってきたA

お礼を言われるのに悪い気はしない

律儀なのはいい事だしね

ただ、こういう時必ず遠慮が勝ってて

甘え下手なのかな

暖が死んでからずっと一人だったから

人に甘えるのが苦手なんだろう

よくよく考えれば、Aは言いたい事があっても

言ってこない

顔には出るくせに、何も言わない

悩みがあっても
一人で抱えこんでしまうタイプだろう

今のままじゃ、何かあった時

Aは自分から助けてと言わないだろう

経験上…そうだ

_____________傑がそうだった

同じ道に行ってしまわないか

そこが心配だな

そんな事を考えていると

恵に声をかけられた

伏「これからどっか行くんですか？」

五「呪いを祓いに行くよ～」

丁度呪いがたまってそうな場所あったんだよねぇ

そこでAを見学させよう

_______________________________

____________＿

伏「いますね、呪い」

連れてきたのは廃病院

　
「…えっ…ここ入るんですか？」

澄ました顔の恵とは違い
すんごい怯えた顔をしているA

そう、ここはそういう噂が絶えない廃病院…

そのせいで呪いがどんどん溜まってしまったらしい

五「そっ、2人で行ってきてね」

「え…っ五条先生来ないんですか…？」

五「行かないよ～

今日は式神がどんなものか見学してもらうから」

「…五条先生、最初は一緒に来るって言ってました」

不安そうな…不服そうな顔でそう言ってくる

確かに、引率するとは言ったけど……

あくまでこういう場所に連れてくるだけ

僕も一緒に中まで来てくれるって考えてたなんて

可愛いけど、ウケるね

何か可哀想になってきちゃったけど

いずれは一人で行ってもらう事にもなるし

こう言った廃墟や場所にも慣れてもらわないと

五「大丈夫！恵はこう見えても強いから」

「恵君、こういうところ大丈夫…？」

怖いのは自分の癖に、恵にそんな心配をし始める

きっと恵が苦手って言えば行かないつもりだろう

しかしそんな事はありえない

伏「全然平気です」

「……そうなんだ」

真顔で恵がサラッと答えると

Aは残念そうに俯いた

この気配だと、殆ど低級の呪いか

何かあってもきっと暖が出てくるだろう

五「帳を下ろすよ～

恵から離れないでね」

まあ、心配いらない…か