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三話_御対面_ ページ4

_________


______


____……







ポートマフィアビル_____最上階。




濡れ羽色の髪と躰の至る所に巻かれた包帯が特徴的な少年に連れられ……何故か判らないが私はこれから彼らの首領(ボス)と御対面するらしい。


どうしてこうなった。




 ____あの後、黒服に一斉に銃を向けられたがこの少年が静止させ、どこかに連絡したかと思えば「一寸来てもらうよ」と云われ今に至る。


(ちな)みにその時の彼は玩具を見つけた子供のような表情だった。瞳の奥の好奇心が隠せていなかった。



 

却説(さて)、話を戻そう。

隣の彼は頑丈そうな扉を数回叩音(ノック)した後、中に入った。



詳しく知らないが高層ビルを本部とする程の大きな組織の首領。

__ということで少なからず緊張しつつも足を踏み入れる。
 



 
「森さん、例の子を____」




「エリスちゃん……お願いだからこの服着てみて呉れないかい……?」

「ヤダ!」

「エリスちゃぁーん……」



 
「幻覚か」

「現実だよ」



誰が予想出来る、首領が幼女趣味(ロリコン)だと。


先行きが怪しくなった処で彼処が私達に気付き、コホンと咳払いをして椅子に腰掛けた。


なかったことにする心算(つもり)かもしれないが流石に無理だ、私には。





「却説、先程太宰君が云っていた突然光と共に現れた少女……と云うのは君かね」

「えぇ。合ってます」




にしても___この"ヨコハマ"は私の知る"横浜"と違う点が多かった。


レトロな雰囲気が漂う___時代で云えば明治から大正辺りなのに、街の中心に(そび)え立つ高層ビル。


目に入る看板などの文字は一昔前のもの。更には"マフィア"。意味不明にも程がある。



 
「原因に心当たりは?」

「寧ろ心当たりしかありません」


 
 どう考えてもあの呪霊の術式の所為だ。それ以外何がある。

 

「詳しく聞いても____嗚呼、自己紹介を忘れていたね。私は森鴎外。ポートマフィアの首領だよ」




無情な現実が突き付けられた。

そう、この幼女趣味中年男性はマフィアの首領である、と。

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よんこいち(プロフ) - らなさん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉励みになります…載せて良かった…本日も更新致しますのでどうそ宜しくお願いします〜! (6月1日 18時) (レス) id: f9c9e5d141 (このIDを非表示/違反報告)
らな - コメント失礼します…!!文ストと呪術のクロスオーバー大好きなのでめちゃくちゃ読んでいて楽しいです!!内容もしっかりしてて本当にすごいです…!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!! (6月1日 17時) (レス) @page17 id: e0fbbf9247 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年5月29日 21時

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