十四話_友人_ ページ15
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「私は蚊帳の外かい?全く……。
それはそうと織田作!私は"術式"に興味があるのだけれど、Aが全然見せてくれないのだよ!酷いと思わないかい?」
「そうなのか?」
「術式は危険なので……太宰君は異能を無効化出来ますが、異能と術式は別物ですし」
「私、組織内では結構偉い立場なのだよ?」
それとこれは関係ないだろう。危険なものは危険だ。
…けれどまぁ、少しくらいならいいだろう。
発動だけなら危なくない術式…。そうだな……。
「…じゃあ、一寸手出して。どうせなら織田さんも一緒に。
……で、私の手に重ねようとしてみて。」
ぺら、と両手を二人に向ける。
小首を傾げ乍らも手を重ねようとする。が、
「「……当たらない?」」
その手は私に当たる前に止まった。
そう、無下限呪術を発動しているのである。
太宰君はどうにか手に触れようと力を込めているが意味は為さず。
反対に織田さんは何をするでもなく、興味深そうに手を見つめている。
と、そこに右側から声がかかった。
「……何をしてるんですか貴方達は…」
現れたのは丸眼鏡を掛けた、口元の黒子が特徴的な男性。
キリッとしており真面目そうな印象を受ける。
「見ての通りだよ」
「見ても判らないから訊いているんです」
苦労人タイプだ。この三人が揃った時の唯一のツッコミ役。きっとそうだ間違いない。
「処で、貴方は?」
「あぁ、私は……太宰君から既に聞いているかもしれませんが、瀬城Aと云います。
何卒宜しくお願いしますね」
「成程、君が……。僕は坂口安吾です。主にマフィアの情報を取り扱っています」
「安吾はマフィアの全てを識る程の情報を持っているのだよ〜」
「何故貴方が自慢気なんです」
矢っ張りツッコミ役のようだ。彼には何処か建人と似た部分がある。
なんか安心するぞ、この敬語と性格。
あと太宰君に反論しているが……一寸嬉しそう。え、気の所為?ふーーん??
「話を戻しますが……何をしていたので?」
「私の"術式"の一部を紹介してるんですよ。太宰君から聞きましたか?」
「貴方が異世界から来た事と、その世界とこの世界の相違点は聞きました」
じゃあ術式の説明もしてくれているのかな。手間が省けた。
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よんこいち(プロフ) - らなさん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉励みになります…載せて良かった…本日も更新致しますのでどうそ宜しくお願いします〜! (6月1日 18時) (レス) id: f9c9e5d141 (このIDを非表示/違反報告)
らな - コメント失礼します…!!文ストと呪術のクロスオーバー大好きなのでめちゃくちゃ読んでいて楽しいです!!内容もしっかりしてて本当にすごいです…!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!! (6月1日 17時) (レス) @page17 id: e0fbbf9247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年5月29日 21時