【鬼滅の刃】雪柱さんの我慢事《弐》【冨岡義勇】

84話 ページ41

貴女side




夢の中で家族と別れたあと。




行き場もわからないままひたすらに走った





「血鬼術を解け」





「血鬼術は鬼を倒せば解ける。鬼を倒すには……どうするんだっけ？」






背後から聞こえる声






A「助けてくれるならもっと早くに来てよね…錆兎、真菰……」





鬼のを倒すには頸を斬る。だけどきっとこの夢の中で斬るのは……私の頸だ





ありがとう二人共





日輪刀で自らの頸を斬った







A「はっ、」






すぐに目が覚めた。古い建物の中。……切見世か







夢の中に入る前に漂っていた禍々しい空気はよりいっそう濃くなっていた






A「行かなきゃ」






。。






鬼の気配を辿って走っていれば次第に風景はひどくなっていった。





壊れた建物。血。匂い……






ふと下に視線をやると帯が散らばっていた






A「！！」






帯をよく見れば鯉夏の頭だけが出ていた






A「鯉夏！！！！……どうなってるのこれ……」







鯉夏は眠ったままだった






……苦しそう






A「待っててね鯉夏。もう少しの辛抱だよ」







鯉夏の頭を撫でてみんなの元へ向かう。







……大きな音がした。何かを地面にぶつけるような音






加速して向かってみれば片腕をなくして倒れている宇髄さん。屋根の上で倒れている伊之助くん。瓦礫に埋もれた善逸くん





そして、鬼の頸を斬ろうとしている炭治郎くん






想像していたより酷い惨状だった






ふんばる炭治郎くんに帯が飛ぶ






……私が護らなきゃ






「雪の呼吸 壱ノ型・花弁雪」






帯を真っ二つに斬ってやれば鬼は驚いていた






そしてその鬼に瓦礫に埋もれていたはずの善逸くんが飛んでいった






……そっちは任せたよ善逸くん






A「さあさあ、鬼さん。皆を傷つけた分、許しませんからね〜」






遅れちゃったぶんボロボロのみんなを護ってやる

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