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【再開】 ページ48

Aさんを背中に背負いこちらへと走るゾムとその後に荷物を抱えたエミさん。
嫌な予感が当たってしまった気がした。
100%無事な状態で見つけられるとは思わなかった。


「……ぁ…A……さん…?」


ハッキリと声が出せなかった。呆然と眺めていただけだった。徐々にゾムとの距離が近くなり、Aさんの姿がはっきりと見えた。


tn「ちょっと…何があったんや?なんでこんな大怪我してんの?」


zm「…説明は後やって…ハァ……ほんまはよせな…」


『…ゾ、ゾムさん?』


その声にハッと我に返る。ゆっくりと頭をあげるAさんは口から血を流したのか唇の下あたりが乾いて薄黒い色になっていた。
バチッとAさんと目が合った。


『ぁ……コネ……シマ…さん?』


コネシマさんと呼ぶその声に懐かしさまで感じてしまう。


zm「Aさんもうちょい我慢してな?すぐ拠点戻るから。」


『あの…少しだけ降ろしてもらえませんか…?』


zm「え、いやでも、、」


『だ、大丈夫です。さっきより気分は悪くないので…』


そう言ってゾムの背中から降りたAさんは身体中傷だらけで血が滲み、二の腕には大きな爪痕の様な傷が残っていた。
そんなボロボロの身体で俺の方へとゆっくり歩み寄ってきた。


『あ…』


ふらついて倒れそうになったAさんを咄嗟に支える。痛々しい傷を付けられた肌は見るに耐え難いものだった。


『あの…コネシマさん…ごめんなさい。私あれだけ出ちゃダメって言われてたの………に………』


Aさんの言葉を遮るように俺はAさんのその小さな身体を抱き寄せた。

【恐怖感】→←【予感】



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作者名:めんつゆ | 作成日時:2020年2月17日 1時

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