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それから本当に毎日彼はやって来た
私なんかのピアノが何がいいのだろう？
最初はそう思っていたが、真剣な表情で演奏を聞いてくれる目黒蓮に私もすっかり安心していて
こんなメロディーを弾いてあげたいな、聞かせてあげたいなと思うようになっていった
そして目黒蓮と会うようになって数週間
蓮「そういやさ、Aって彼氏いるの？」
急にこんなことを聞いてくるもんだから、そのとき飲んでいたジュースを吹き出しそうになった
「ちょっと、どうしたの急に」
蓮「いや、知りたいなぁって思っただけ。
いるの？いないの？どっち？」
確かに目黒蓮は思ったことを素直に言うタイプだということはこの数週間で分かったけど
ここまでストレートにくるとは思っていなかった
デリカシーのかけらもないじゃん笑
「残念ながらいません」
嘘をついてもムダだ
放課後毎日こんなところでピアノを弾いているやつにそもそも恋人なんてできるはずがないのだ
私が返すと目黒蓮は
蓮「じゃあ、問題ねぇな」
と言いながら立ち上がり、私のいるピアノの前までやってきた
蓮「じゃあさ、、、
卒業まで俺の彼女になってよ」
目の前に目黒蓮の綺麗な顔があって見惚れてる場合ではないのだが
突然そんなことを言われたら、人間誰しも返答に困る
「えっと、、、何言ってんの？」
やっと声にできた言葉がそれだった
蓮「何って、俺はAに告白してんだけど、、、」
吸い込まれそうな真っ直ぐな瞳が目の前にあって
決して冗談ではないことはわかる、わかるけど、、、
「ちょっと待って、、、信じられない」
そう信じられないのだ
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2020年9月27日 23時
