四 ページ6
Aside
翌日、いつもと同じ時間に宿儺さんは来ると思っていた。
いくら待っても来る気配は無かった。
昨日は「明日も来る」って言ってたのに…
胸がきゅうっと窄まって痛くなる。
寂しいな……
胸を抑えて地面にしゃがみ込む。
途中、ザッザッと足音が聞こえてくるも、顔を上げると宿儺さんではない別の人。
再びしゃがみ込んだその時、
「待たせたか」
いつもの聞きなれた声。
反射的に顔を上げる。
いつもの見慣れた顔。
「宿儺さん!」
「何だその顔は」
「へ…」
慌てて顔に手を当ててみると涙で濡れていた。
「ケヒッ何だ、俺が来ないのが寂しかったのか。そうかそうか」
宿儺さんが目線を合わせる為にしゃがんでくれた。
その序に頭を撫でてくれた。
あの時とは違う、優しい手つきで。
「優しいですね、宿儺さん」
目を細めて笑うと、宿儺さんの顔が赤くなった。
「あれぇ?何で赤いんですかぁ?」
「煩いぞ。喰いちぎられたいか小娘」
煽ると更に顔が赤くなった。
こんな一面もあるんだなぁ…
「私、最初宿儺さんのこと怖い人だと思ってたんです。でもそれが今日吹き飛びました!いい人です宿儺さんは」
「褒めても何も出んぞ」
「本心ですよ!」
「そんなに俺のことが好きか」
好き……?
恋愛感情の好き?
恋愛まではいかないが、人間性を好きになった。
「はい!好きですよ!」
「ッ……そうか……俺もだ…」
そう言って、そっぽを向いてしまった。
でも、ちゃんと見えましたからね。
耳まで真っ赤ですよ。
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うゆに塩湖(プロフ) - あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします! (2023年1月1日 18時) (レス) id: 438eeb11ca (このIDを非表示/違反報告)
うゆに塩湖(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます! (2022年12月7日 19時) (レス) id: 438eeb11ca (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2022年12月7日 18時) (レス) @page44 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
うゆに塩湖(プロフ) - 言い訳−宿儺って死後に呪いなったの今気づきました。…でもいいよね、夢小説だし……。ね?ね?? (2022年11月27日 22時) (レス) id: 438eeb11ca (このIDを非表示/違反報告)
うゆに塩湖(プロフ) - Ashleyさん» コメントありがとうございます。ワクワクしながら読んで下さることが、本望です。更新頑張ります! (2022年8月31日 12時) (レス) id: 438eeb11ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うゆに塩湖 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2022年4月10日 16時