吸血鬼な6人と生贄な少女【騎士A 】 (ページ38)

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次の日

私は旦那様の部屋へと呼ばれた

私も説教を受けるのかな……？

少しの恐怖と緊張感で扉の前に立ち、ノックを二回

貴「Aです……」

「おお、よく来たなぁ」

扉を開けてくれる旦那様
少し窶れている気がする

部屋に入り、指を差された席へ座る
目の前には旦那様が座った

貴「あの、なんのご用でしょうか？」

私の方から切り出すことにした
だって、怒られるなら早めに怒られた方がいい

「うむ。実はな……」

旦那様は口を噤む

言いにくいみたい、なにか問題でも……

やっぱ人間の私がいるのが問題なのかな
一昨日の事があったから……

それしかないよね

私、追い出されるのかな……？

嫌だな、寂しい

「すまない、本当にすまない、……君はもう助けようがないんだ……」

旦那様が俯きながら呟いた
少し震えているように感じる

なんの事だろう？

そんな疑問が脳内を駆け巡る

一昨日の事を謝ってるのかな

でも、"助けようがない"ってなに？

貴「どういう事ですか……？」

「君は逃げれないところまで来てしまった。逃げても逃げれない……。すまない。私がもっと早く気づいていれば…………!!」

分からない

本当に分からない

旦那様が発している言葉一つ一つが分からない

なんでこの人は私に謝っているの？

"逃げれないところ"？

"逃げても逃げれない"？

"もっと早く気づいていれば"？

全てが理解できない

なにも分からない

「……君には分からないよな……。うむ、君は息子達は好きか？」

突然恥ずかしい質問をされる

貴「い、一般的には……！」

少し恥ずかしい

みんなの事は好き
でも普通に家族愛みたいな感じ

「……なら、優しい君はここに留まってくれる筈だ……」

ぼそり、と旦那様が呟いた

声が小さくて私には聞こえなかった

「……何年かけても助けてやるさ！だから安心してここにいなさい。いざという時は守ってやる。

今日は突然すまないね。では、また」

旦那様に背中を押され部屋の外へ出た

最後まで意味が分からない

つまり、
満月の夜でも守ってあげるから安心してここに居て良いってことかな？

違うとしてもそう解釈せざるおえないし……

ん～、でも説教ってことよりかはいい話だったのかな？

いっか
考えても分からないし

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