嫉妬 ページ27
-しゆん side-
し｢...おい、そま｣
そ｢...なんだよ｣
し｢いい加減アレどうにかしろよ｣
そ｢何でだよ、そういうしゆんが行けよ｣
し｢は？！何で俺が！｣
ば｢なぁ、ゆきむ｣
ゆ｢あ？｣
ば｢アイツどうしようか｣
ゆ｢そんなん1つしかねぇだろ｣
て｢まひちゃん！｣
ま｢なに、てるちゃん！｣
て｢Aちゃん呼んでよ！｣
ま｢てるちゃんが呼んでよ！｣
今日はレッスンがあってスタジオに７人全員そろっているものの、
全員...いやA以外がモヤモヤしていた。
原因はレッスンの先生である九条ユウと名乗る男。
ﾕｳ｢でもまさかAのグループの振り落としするなんて思わなかった｣
『私も〜、ビックリしたよ！w』
ソイツはAの同級生らしく、
Aは来た瞬間から俺らをそっちのけでソイツとばっか話してる。
だから俺らは面白くないわけで...。
さっきから蚊帳の外の俺らはあの２人の間に入れず
それぞれの相方に押し付けあっている。
そ｢すいませ〜ん、そろそろ振り落としいいっすか？｣
ﾕｳ｢あ、そうだね！始めようか！｣
この空気感に耐えかねたそまが切り出したことによって
始まったレッスン。
シューズの紐を結び直したAは特に気にする様子もなく
俺の隣に並んだ。
し｢...｣
『痛い！何で？！』
なんか俺らばっか振り回されてる感じがして
ムカついたから思いっきりデコピンしてやった。
し｢自分で考えろ｣
『そまさん！しゆんがいじめる！』
同級生だか何だか知らんが
最初に俺らを頼るってことが再確認出来て俺は満足。←
ﾕｳ｢...｣
そのあとのレッスンは想像通り。
教え方は丁寧で分かりやすい。
だけど必要以上にA贔屓。
やたらとスキンシップ...というか
ボディタッチが多い。
ﾕｳ｢じゃそろそろ休憩入れようか！
1時間後、レッスン再開します！｣
2時間みっちりレッスンをしてようやく休憩。
『疲れた〜』
そう言って床に座り込むA。
すかさず近づいてきたアイツは
ﾕｳ｢この近くに美味しいご飯屋さんあるけど行かない？｣
...と、俺らを素通りしてAだけに問いかける。
『え、そうなの？』
ﾕｳ｢Aの好きそうな感じのお店なんだけど...｣
し｢A、この前約束してたとこ行くぞ〜｣
『え？』
し｢お前が行きたいっつったんだろ？｣
そう言って間抜けな顔をするAの手を引いてスタジオを後にした。
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作者名：SHiYuRiSu | 作成日時：2022年4月15日 18時
