雑魚【禪院直哉】 ページ15
年上直哉×年下A(1級術師)
*
「雑魚」
たった一言だった。
どうせ言い返してくるだろう、と思っていたのに。
「…え、嘘やろ？」
彼女の目からは大粒の涙が止まらなくなった。
「雑魚っていう現実突きつけられて泣いてるん？」
縦に小さく頷いた。
……コレ100%俺のせいやん。
「だって事実やん。一緒に行動したって足引っ張るし……いや、その、」
『…バカ、』
「は？」
バカ？誰が？俺が？
確かに。泣かせた上に慰めの言葉のひとつも思い付かんし。
さらに目を赤くして泣いてるAを見る事しかできへん。
「うわー泣かせてやんの」
「ま、真希ちゃん！いいとこに来た……泣き止ませたって、頼むわ」
「無理。Aの事は好きだけどお前のこと嫌いだし。頑張れよ、恋愛童貞」
「ハァ〜？待てや呪力も無いくせに偉そうにすんな！」
さっきよりもデカい声出したからか、ビクっと体を震わせてポロポロ泣き続けた。
アカン、真希ちゃんは役に立たん。
「A、コンビニ行こか。お菓子買いにいこ……それともジュースがいい？
あ！駅前のケーキにしよか！今から行こう、な？」
赤くなった目が俺を見た。
いっぱい涙を溜めて、また零れ落ちそう。
『…謝って』
「ごめん俺が悪かった。言い過ぎた」
『雑魚なのは自覚してるよ、五条さんには勝てないだろうし……』
「なんで悟くんの名前が出てくんねん」
女は面倒臭い。
涙も武器やし口も達者。
男の後ろ黙って歩いてりゃいいのに前に立とうとする。
ある意味一生敵わん。
『でも私直哉くんより近接強いよね？』
「その通りです。僕が言い過ぎました」
『直哉くんの事嫌いになりそう……』
「それはアカン」
そんな面倒臭い女を好きなった俺はもっと面倒臭い。
機嫌取る為ならなんでもしてしまうし。
……たまに口が滑ってとんでもないことになるけど。
「そんな強くならんでもいいやん、Aはそのままでも十分や」
『さっきと言ってる事が違いすぎて引く』
「引くな！」
俺にとって大事なA。
だからこそ後ろで守られててほしいと思ってる。
傷ひとつ付けたくない。
*
『ねぇ〜真希ちゃん、直哉くんって私のこと好きなのかな？』
「どう見てもそうだろ」
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あずき - ドキドキの展開と読みやすさで、こちらを見つけてから一気に読んでしまいました！くまこさんの他の小説も読みに行きます！！これからも応援しています(*^^*)寒いので体調お気を付けください✴︎ (2023年1月5日 10時) (
レス) @page28 id: 106ac23ac3 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 女将さん» ありがとうございます✨パンダ先輩のキャラがイマイチ掴みにくく希望に沿えない場合があると思います。それでもよければ書きますので、またお返事お待ちしています！ (2022年1月13日 18時) (レス) id: 4d461ca81c (このIDを非表示/違反報告)
女将 - 真希ちゃん、カッコいい！！( ^ω^ )パンダ先輩の話って、作れます？、 (2022年1月12日 22時) (レス) id: 701342fb46 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 来栖さん» かっこいいと言ってもらえて嬉しいです！応援ありがとうございます🙏✨頑張っていきます！！ (2022年1月3日 21時) (レス) id: 2f9771eb13 (このIDを非表示/違反報告)
来栖 - 真希先輩.......カッコいいですね！！キュンとしました！！大好きです！応援してます！ (2022年1月3日 21時) (レス) @page29 id: fe1b1449e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くまこ
| 作成日時：2021年9月30日 13時
