呪い【夏油傑】 ページ2
先輩夏油×後輩A
*
『夏油先輩〜!帰ってたんですね!』
私を見付けてはいつも元気に駆け寄ってくる後輩のA。
以前一緒に任務へ同行してからというものの好意が分かりやすいほど伝わってくる。
「さっき帰ってきたところだよ」
『おかえりなさい!』
彼女の笑顔を見るだけで心が癒される。
どれだけ疲れていても、また頑張ろうと思える。
そんなある日嫌な事は立て続けに起こった。
……呪術師を守るために、猿を殺す。
理由はそれだけだった。もう後戻りできないところまでやってしまった。
今から私は呪詛師として生きていくことになる。
もう彼女には会えない。
……最後に会いたい。
『……え、夏油先輩、』
夜中、彼女の部屋の窓から侵入した。
登録済みの呪霊を使えば高専のアラートは鳴らない。
「しーっ、大きな声を出さないでくれ。少し一緒に来てくれるかい?」
離反したにも関わらず、まだ先輩って呼んでくれるんだね。なんの疑いもなく彼女はついてきた。
「海が綺麗だからAに見せたくて」
『……夏油先輩にもう会えないんですか?』
「会えないよ。次会う時は殺し合いだね」
『…海、綺麗ですね』
話が噛み合わないがそれでいい。
私もまともな会話はしたくない。
「Aの事が好きだったよ」
『…私も夏油先輩が好きです、』
ボロボロと溢れる涙を拭ってやる資格すら持っていない。ごめんね。
『そんな寂しい顔しないでくださいよ……また会えるって言ってください…私も連れて行ってください、』
「Aは私の事好きでいてくれるかい?」
『好きだから言ってるんです……』
自分でもずるいと思う。
そっと彼女にキスをする。
「Aがずっと、私を忘れないようにする呪いだよ」
そろそろ帰ろうか。
さよならA。
・
*永遠をあげるよ【呪術廻戦】
このお話は短編集では物足りず、中編で書き始めました。
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あずき - ドキドキの展開と読みやすさで、こちらを見つけてから一気に読んでしまいました!くまこさんの他の小説も読みに行きます!!これからも応援しています(*^^*)寒いので体調お気を付けください✴︎ (2023年1月5日 10時) (レス) @page28 id: 106ac23ac3 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 女将さん» ありがとうございます✨パンダ先輩のキャラがイマイチ掴みにくく希望に沿えない場合があると思います。それでもよければ書きますので、またお返事お待ちしています! (2022年1月13日 18時) (レス) id: 4d461ca81c (このIDを非表示/違反報告)
女将 - 真希ちゃん、カッコいい!!( ^ω^ )パンダ先輩の話って、作れます?、 (2022年1月12日 22時) (レス) id: 701342fb46 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 来栖さん» かっこいいと言ってもらえて嬉しいです!応援ありがとうございます🙏✨頑張っていきます!! (2022年1月3日 21時) (レス) id: 2f9771eb13 (このIDを非表示/違反報告)
来栖 - 真希先輩.......カッコいいですね!!キュンとしました!!大好きです!応援してます! (2022年1月3日 21時) (レス) @page29 id: fe1b1449e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年9月30日 13時