マシ ページ25
気が付けば30分程経過した時間。
そろそろ交代してもらおかな、と呟いた大先生は目頭を指で軽く押さえると隣のクラサへ視線をずらす。
「さっきの話に付け足すとしたら……やっぱり僕は最初ガバってばかっかやったて事やな。建国当初は今みたいに幹部は沢山おらんかったから1人あたりの仕事は自然と今よりも多くなる。
グルッペンにもトンちにもめっちゃ怒られたけど……その分サポートもしてもらえた。そんな2人が僕よりも大変なのは分かっとったから「このままやとアカンな」て思てな。
少しでもマシになれるように僕なりに色々やってみて、今に至るて感じやね」
緩く笑った彼は山積みの吸殻をゴミ箱へ流し込み、空になったマグカップを手に立ち上がる。
ちょっと代わりに頼むわ、とクラサをモニターの前に促した彼は隣接した給湯室から数分で戻って来た。
どうやら彼にしては律儀にマグカップを洗ったようだ。
その間もモニター越しの城には異常なし。
再びクラサと位置を交代した大先生はモニターから視線は移す事なく口を開く。
「失敗したってえぇんやで。怒られても大丈夫やから。成功すんのも大事やけど、失敗して何も得られん事は無い思うで」
な、と念を押すように横顔に浮かべられた笑みにクラサは何を言うでも無く首を縦に動かした。
「あ、せやクラサちゃん。ロボロ起こして来てくれへん？自室で寝てる思うから」
そう言われて漸く大先生が交代を求めていた事を思い出したクラサは、今度はきちんと「分かりました」と返事を合わせて頷く。
頼むで、と付け加えた背中に一礼し、彼女はモニタールームを立ち去った。
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CrazyBook(プロフ) - 鳥類志望さん» コメントありがとうございます。本当に不定期で遅い更新ですが、気長にお付き合いくださいね！ (2020年7月27日 6時) (
レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
鳥類志望(プロフ) - コメント失礼いたします。以前コメントさせていただいたキツネというものです。また更新再開していただいてとても嬉しいです。また更新頑張ってください、応援しております。 (2020年5月9日 6時) (レス) id: 5b352d10cf (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - コメント、ありがとうございます！更新が滞っていて申し訳ありません。時間はかかりますが、必ず完結には持っていきますので気長にお付き合いください。 (2019年8月12日 8時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
キツネ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。当方、こちらの作品が作成された当初から閲覧させていただいておりますがとても面白く、文章も綺麗で大好きな作品です。お忙しい中更新大変かと思われますが応援しておりますね。 (2019年7月25日 10時) (レス) id: 5b352d10cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2019年1月8日 23時
