親友探してたら悪女に成り代わってしまった (ページ8)

今日:1 hit、昨日:27 hit、合計:5,922 hit

思い出ページ8

「では元の世界での貴女の名はなんですか？」

唐突な質問。
確かに伝えていなかった。

『私の名前はAです』

「A……監督生さんと似ていてあまり聞かないような名前ですね」

監督生。
学園長のその言葉を聞いて思い出した。

『すいません。その監督生さんって異世界から来たというユウという方ですか？』

「そうですよ。その様子ですとレーヴさんが監督生さんにしたことも知っているようですね」

『はい。それを知ったときとんでもなくこのレーヴとか言う奴をぶん殴りたいという衝動に駆られましたね』

つい素が少々出てしまった。

「ぶん、え？」

急な私のぶん殴る発言に驚いたのかそれとも私の素に驚いたのか
学園長は変な顔をしていた。

『言っていませんでしたが実は私元の世界ではユウの幼なじみで親友、なんですよ』

わざと親友という部分を強調させる。

『なのでこの体の主の記憶が流れてきた時に本当にぶん殴ろうかと思いました。
ですがその体は今は私が使っている。本当に殴りでもすれば周りから見たら自分を殴っているヤバいやつでしょう』

話し終え学園長の顔を見ようと見上げればすごい顔をしていた。
そして

「幼なじみ!?」

大声で驚いた。
その声量に一瞬顔を歪めてしまう。