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スモークが貼られた後部座席。
2人で出かけることがまずないから、彼の車は彼の領域。
どうして急にお祝いに来たのかと車内で尋ねてみるが、彼は答えない。
無言で高速道路に入り、都心へ。
ミラーの中の彼は、チラリと彼女を見ただけで、口を開くことも目を合わすこともない。
だが、決して怒っている様子でも不機嫌な様子でもなく…
むしろ、何か言いたいことがあり言うタイミングを考えているような…
だが、何度か尋ねてみたものの、やはり的確な返事が戻ってくることはない。
どうやら今は何も答えてくれるつもりがなさそうだ。
沈黙が続くが気まずいものではなく、彼女の緊張が解れてくる。
少しでも身を乗り出して外から見えてしまわないように…
万が一にも撮られたりすることのないように…
細心の注意を払いながら、スモークの窓越しに外の景色を眺め、ひとり小さく微笑みながら心の中で呟いた。
せっかくの貴重な機会なのだから、と。
詳しいことはわからないけれど、前向きに考えよう。
彼と2人で初めてのドライブなんだもの…と。
「そのドレス…」
しばらく経って運転席から彼がようやく口を開いた。
「…え？」
続きを待ったが、再び無言の間。
「……」
「……」
彼女が言葉を繋いでゆく。
「…あ、その…これ、アイちゃんがデザインしてくれたの。素敵でしょ？
私には可愛すぎるかもしれないけど、脱いで帰る時間が惜しくて…」
「あー…うん。や、そーじゃなくって…」
「…？」
ミラーの中の彼は前を向いたまま。
なぜか耳がほんのり赤い。
まるで彼が照れた時のそれと同じようにも思えてくるけれど。
首都高速を走っていた車は、予想していたJCTを手前で降りた。
せっかくだから寄り道することにした…と短く彼女に告げる彼。
どこへ行くのかと尋ねると、アナタのそのドレスに相応しい場所にだよと彼が言う。
それじゃさっぱりわからないよ、と首を傾げると。
「ほらあそこ」
指差されたのは…
摩天楼にそびえたつ都内屈指の外資系ハイブランドホテル。
えっ！？
どうしてそんなところに？？
驚く彼女を乗せたまま、彼の車はホテルのVIP専用の地下駐車場へと滑るように乗り入れてゆく。
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kico(プロフ) - 麻衣さん» 麻衣さん、こちらこそ長い間ありがとうございます！そうですね、ラストはリアルタイムのお話を経て今へと繋がっているので、一途な2人の未来をそのようにおっしゃって頂けてとっても嬉しいです(〃ω〃)これからもきっと2人で手を取り合って歩いて行くのだと思います^^＊ (2020年6月9日 10時) (
レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - すりおろし梨。さん» →2人で大切に生きてゆくのだと思います。そして正々堂々と他の4人と共に欲しい未来を手に入れるのでしょう(*´ω`*)現実はいろいろありますが、リアルの二宮さんも本当の意味で幸せであってくれたらいいなと私も同じく願っています。本当にありがとうございました♪ (2020年6月9日 10時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - すりおろし梨。さん» 梨さーん！最後までお付き合いいただきありがとうございました(感涙)！梨さんのコメントにもたくさん励ましてもらってきました。とても心強かったです。なんとお礼を言ったらいいか^^＊この話の2人はこれからも周囲の人々に感謝しつつ閉ざされた世界での幸せな時間を→ (2020年6月9日 10時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - 沙羅さん» 長い間ありがとうございます！嬉しいお言葉に涙が！！こんな彼女だったら…こんな恋愛だったら…と自分勝手な願望を詰め込んだ妄想なので沙羅さんに大好きだと思って共有して頂けていること最高に嬉しいですし、そんな風に言って頂けて照れます//でもとっても幸せ＞＜// (2020年6月9日 10時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - 五十嵐 楓さん» 五十嵐さんありがとうございます！キュンキュンしてもらえました？わーい嬉しいな^^＊完全自己満足な妄想なのですが可能な限りリアルに寄せたフィクションを目指して書いているのでそう言って頂けて小躍りして喜んでいます(≧∇≦)嬉しいコメントありがとうございました (2020年6月9日 9時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2020年2月13日 23時
